イトーヨーカドー函館店 来年夏閉店へ 建物所有者などに伝える

update 2021/11/6 18:50


 流通大手のセブン&アイホールディングス(HD、東京)傘下の大型スーパーマーケット「イトーヨーカドー函館店」(函館市美原1)が来年夏で閉店することが5日、明らかになった。同HDの担当者が同日までに、ビル所有者の一位物産や関係者に閉店の方針を伝えた。

 同店が入居するビルを所有する一位物産(函館市本町)には、4日までに閉店の方針を通達し、村上幸義社長は「撤退が決まった場合の後継テナントについては現在協議中。空白期間を最小限にとどめられるよう全力で対応に努めている」と話す。

 函館市には4日、担当者2人が訪問した。対応した市経済部は「情報収集に努め、今後の動向を注視したい」とする。

 閉店の方針について、同HDは「さまざまな可能性を検討している」(広報センター)としているが、イトーヨーカ堂は近年、全国的に不採算店の見直しや閉店を加速化させている。道内では、2019年に釧路、恵庭店、今年5月には旭川店を閉店したばかり。

 イトーヨーカドー函館店は1980年9月にオープン。地上2階地下1階建てで、売り場面積は約1万3000平方メートル。

 開業当時、人口増が著しかった美原地区の商業施設として発展し、同地区の振興にも寄与した。近年は大型商業施設が市内に分散し、競争が激化していた。

 閉店方針に函館商工会議所は「粛々と受け止め、今後建物がどう活用されるのか注視したい」とし「同店は多くの雇用も抱えているので市と協調しながら支援を考えたい」としている。

提供 - 函館新聞社

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