江差高等看護学院でハラスメント34件認定

update 2021/10/14 07:46


 道立江差高等看護学院と紋別高等看護学院で、教職員による学生(元学生を含む)へのハラスメント行為があったとされる問題で、道が設置した第三者調査委員会(山内良輔座長、3人)は、11人の教職員が14人の学生に対し、合わせて52件(江差34件、紋別18件)のハラスメントを行ったと認定した。同委員会はハラスメントが発生した原因や再発防止策などを盛り込んだ調査報告書を1週間以内に道保健福祉部に提出する。

 12日に函館市内のホテルで行った会合で、学生らの聞き取り調査に基づいた報告書をまとめた。会合後に行った会見で、山内座長が報告書の概要を説明。それによると、ハラスメントと認定した52件のうち、「暴言・名誉棄損・侮辱」が27件。「執拗な非難」が12件。再試験を受けさせないなどの「教育的配慮の不足」が9件。「威圧的な行為」が3件。実習中に手元を叩く暴力行為が1件あった。

 発生原因については「現場の教職員に学生を育てていくという意識が欠けていたことに加え、ハラスメントが横行している状況を管理職が認識していなかった責任感の欠如が考えられる」と分析。「道には再発防止に向け、教職員の配置転換など速やかな対応を求めたい」とした。

 各委員からは道の対応に対する注文も相次いだ。藤井壽夫委員は「道には昨年からパワハラを指摘する情報が寄せられていたのに、解明に取り掛かるのが遅れた責任は大きい」、平松聡美委員は「学生の人権を尊重しない前時代的な教育スタイルをあらため、時代に沿った指導方針を構築してほしい」と訴えた。

 道保健福祉部は報告書を受け取りしだい内容を確認し、今月中にも学生や父母らを対象とした説明会を実施したいとしている。

提供 - 函館新聞社

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