金井、城山、辻選手が凱旋

update 2021/10/4 17:50


 東京五輪・パラリンピック大会で陸上競技に出場した、函館本通中出身の金井大旺選手(26、男子110メートル障害)=ミズノ=、城山正太郎選手(26、男子走り幅跳び)=ゼンリン=、辻沙絵選手(26、女子200・400メートルT47)=日体大教=が1日、函館市役所、3人の母校を訪れたほか、金井選手は2日、函館市千代台公園陸上競技場で行われた「第29回北海道陸上競技フェスティバル」で公式戦ラストランを行った。城山選手も同大会に友情出演し、終了後は五輪出場セレモニーが行われたほか、地元の中学・高校の選手を対象にクリニックを開いた。

 金井「自分の原点」 千代台で最後の走り

 千代台公園陸上競技場には、地元出身のオリンピアンを見ようと約3500人(出場選手含む)が集まった。金井選手は「ウオーミングアップからいろんなことを思い出し懐かしく感じていた」と最後のレースに挑み、13秒55(追い風参考記録)で有終の美を飾った。「自分の陸上の原点なので最後に走りたかった。函館で大勢の観客を見たことがなかったのでうれしかった」と振り返った。

 城山選手は2本目に7メートル33を記録。「地元の選手と跳べ、スタンドの近い距離に観客がいてくれたので楽しかった。応援を受け、次へ向かおうと再確認できた」と話した。

 セレモニーでは両選手に花束などが送られた。今後ついて城山選手は「来年の世界選手権(米オレゴン)に出場し、パリ五輪につなげるように準備したい」、金井選手は「今年で引退し歯科医師を目指すが、ハードルで得た技術や知識、経験をたくさんの人に伝えたい」とし、スタンドから拍手が送られた。

 クリニックでは城山選手は参加者の跳躍を見てアドバイスを送り、金井選手は足のさまざまな動きを紹介した。函館高専4年の吉野広大さんは「教わったことを体に教え込みたい」、市函1年の川辺恋野さんは「課題だった抜き足の解決方法を学べた。インターハイに出場できるように頑張りたい」と教わったことに取り組む決意を見せていた。

 本通中を訪問 母校の思い出振り返る
 
 本通中(仲井靖典校長、生徒549人)では、3選手が手作りの金メダルを受け取り、生徒へメッセージを送った。校訓「世界の風となれ」を東京で体現した3選手はその後、報道陣の取材に応じた。

 「卒業以来」という母校訪問となった金井選手は「中学時代は五輪出場を全く想像していなかった。大学に入って目指すようになり、社会人で日本記録を更新できた。やってきたことが報われてうれしかった」と振り返った。

 城山選手は「何も変わっていなくて懐かしい。体育祭でリレーを走ったのが楽しかった」と思い出を話し、同じ中学校から3人を輩出した心境を聞かれ「(同学年の)辻選手の活躍も聞いていたし、金井選手に何度も刺激を受けてきた。よくよく考えるとすごいこと」と表情を緩めた。

 辻選手は中学時代を「多感な時期だったが、周りの先生に恵まれて今の自分がいる」と回顧。東京大会期間中に同校に掲げられた横断幕について「両親に聞いていた。東京大会の舞台に立つまで気持ちの波はあったが、いろいろな人に支えられていることを実感した」と話し「パリ大会に出場するまで挑戦する。引き続き応援してもらえれば」と笑顔を見せた。

提供 - 函館新聞社

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