「札幌・首都圏との往来避けて」工藤市長、会見で呼び掛け
update 2021/8/25 07:38
函館市の工藤寿樹市長は24日、定例記者会見を行った。市内の新型コロナウイルス感染者数が8月に急増していることを受け「引き続き、札幌圏や首都圏への往来は可能な限り避けるとともに、職場や自宅での感染防止対策を徹底してほしい」と市民に呼び掛けた。25日にも北海道が緊急事態宣言の対象地域に追加される可能性が高まる中、「道からの要請内容が分かり次第、市としての対応方法を検討したい」とした。
7月25日〜8月24日の新規感染者356人の感染要因をみると、「帰省など他地域との往来によるもの」が146人(41%)、「施設・職場内によるもの」が77人(22%)で上位を占めた。市長は「帰省のピークであるお盆が過ぎたので減少傾向に転じることを期待したいが、感染力の高いデルタ株が広がっているので、気を抜くことはできない」と訴えた。
一方「飲食店での会食によるもの」は6人(2%)にとどまり、「感染予防に対する飲食業界の意識の高さが数字に表れている」と評価。今月中旬に函館市がまん延防止等重点措置の対象地域に追加されなかった件については、「飲食店での感染が少ない状況での適用はそぐわないと判断し、道に要請しなかった」と明かした。
市長はまた、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されてから間もなく1カ月を迎える大船、垣ノ島両遺跡について「道内の観光客が車で訪れる数は増えているが、コロナ禍で大々的なPRができないのが現状。全国的に緊急事態宣言やまん延防止措置が解除された段階で、宿泊業者や観光業者と協力して本格的な集客への取り組みに力を入れたい」とした。
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