函館市内の医療ひっ迫懸念　新規感染者など「ステージ４」

update 2021/8/11 08:27

　函館市の新型コロナウイルスの新規感染者数は、７月３０〜８月５日の週は７６人で、その前の週（２３〜２９日）の４１人を大幅に上回り、「爆発的な感染拡大と深刻な医療提供体制の機能不全への対応が必要」とされる国の指標のステージ４の基準に達した。検査陽性率は１０・７％、療養者数も１０３人と、同じくステージ４に該当。市内では感染力が強いとされるデルタ株（インド型変異株）にほぼ置き換わったとみられ、市立函館保健所など関係機関は、さらなる感染拡大と医療ひっ迫に危機感を募らせている。

　市内の医療提供体制は、市がホームページで公表。今月５日現在、市内医療機関の確保病床使用率は２４・１％で、ステージ３の「最大確保病床の２０％」を上回った。市病院局によると１０日午後５時現在、市立函館病院のコロナ病床全４３床のうち、１６床を使用中。同局は「現状のままでは、３次救急の受け入れや一般の医療提供体制に影響が出かねない」と危惧している。

　デルタ株の重症化リスクの高さにも警戒が必要だ。同保健所は、市内の重症者は高齢者や基礎疾患者に多いとした上で「少しでも体調に異変を感じたら医療機関を受診して」と呼び掛ける。また、お盆や夏休み後半に伴う流行地との往来について「極力控えるのが望ましい。普段生活を共にしていない人との接触の際には厳重に警戒して」と警鐘を鳴らす。

　函館市が受け付けている「６回目の集団」「大規模接種が可能な個別医療機関」のワクチン接種の予約状況について、同保健所は１０日午後５時現在、個別医療機関分のインターネット予約に計８９７人分の枠を残していると明らかにした。１０日に受け付けを始めた電話予約の集団接種４０２人分は、同日午後４時ごろにすべて埋まった。

　接種予約専用ダイヤルは０１３８・８３・６００１（平日午前９時〜午後５時）。問い合わせや相談は接種コールセンター（０１２０・５５６・２０２、平日午前９時〜午後７時、土曜日午前９時〜午後５時）、または接種相談センター（０１２０・９６６・２１６、同）へ。

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