ご飯食の良さ知ろう JA新はこだて「ご炊こうチャレンジ」

update 2021/7/21 08:01


 JA新はこだて(本店・北斗市、横道重人組合長)は、JA職員自らご飯を炊いて昼食時に食べる緊急企画「ご炊こうチャレンジ」を始めた。週に最低1回、各職場でご飯を食べることでコメの消費拡大はもちろん、職員にご飯食の良さを知ってもらう機会とする。JAによると、道南のJAでは初めてで、道内でも珍しい試みだ。

 ホクレン(札幌)と北海道米販売拡大委員会は3月、コメの消費拡大に向けた「ご炊こうチャレンジ」をスタートし、今回はJA新はこだて版≠ニして企画した。

 食べるコメはJA管内で生産した主要銘柄「ふっくりんこ」「ななつぼし」「きたくりん」。各5キロを配布し、冷蔵庫に入れて保管、単独銘柄またはブレンド米として食べ、なくなったら補充する。今秋に新米ができれば新米に切り替え、当面の間継続する考え。

 職員は本店、支店合わせて400人おり、参加は任意。参加する場合は負担金として1食100円を支払う。部署ごとに当番を決め、コメをといで炊飯器でご飯を炊く。ご飯を入れる茶わん(容器)やおかずは各自用意する。

 総合事業を手掛けるJAは農産物の生産・供給だけでなく、金融部門もあり、毎日食べるコメについて詳しく知らなかったり、炊いた経験がなかったりする職員も。JA米穀畑作課は「コメの特徴を知れば、組合員とのコミュニケーションにも役立つ」と強調する。同課は炊飯マニュアルや品種ごとのお薦め加水量を示す資料などを配り、コメをおいしく食べられる極意を伝授した。

 コメは、新型コロナウイルスの影響で外食向けの需要が減り、在庫が膨らんだことから今秋の米価下落が懸念され、価格安定には消費拡大が喫緊の課題。同課の三浦治課長は「自らご飯を食べる動機づけになる。ご飯の良さを知れば、家でご飯を炊いて食べる人が増える可能性もある。これまでは『買ってください』で終わっていたが、職員が率先して食べることで味覚を知ってご飯食の良さを伝えられる」と話している。

提供 - 函館新聞社

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