カレーに特産アワビ 福島町と五島軒がコラボ

update 2021/6/29 07:05


 【福島】町と五島軒(函館市、若山直社長)、福島町まちづくり工房(平野松寿代表理事)は25日、日本初の完全陸上養殖に成功した町特産のアワビを使ったレトルト商品「あわびカレー」の販売を開始すると発表した。7月1日から町内や近隣の道の駅などで販売される。鳴海清春町長は「町内産のアワビを安価に安定供給し、全国に広めるきっかけになれば」と話している。

 アワビカレーは養殖アワビ2個入りで、180グラム、税込1404円。五島軒が手掛けるレトルトカレー約30種の中で最高額となる。開発を担当した同社の若山豪専務は「ビーフブイヨンにアワビのだしで、コクがあり味わい深いカレーに仕上がった」と自信を見せる。若山社長は「贈り物としてかかせない商品に育ってほしい」と期待を寄せる。

 町内ではかつて、アワビがカレーの具材として使われていたことから、平野代表が昨年10月、五島軒に話をもちかけたのがきっかけ。同社ではアワビのクリーム煮を長年提供してきたこともあり、平野さんの依頼を快諾。「アワビを日常の食卓へ」をコンセプトに商品開発を進め、青の洞窟のパッケージデザインが目をひく商品が完成した。

 アワビは町水産アドバイザーの山内繁樹さんが20年前、道から福島町に派遣された時から研究を進めてきた。長年の成果で年間6万個を通年出荷する体制が整ったため、商品開発を加速する。同社ではレストランでの提供に加え、アワビのクリーム煮の缶詰の商品開発など、町産アワビの使用を検討しているという。

 アワビカレーはどさんこプラザ羽田空港店(東京都)で18日から先行販売を行ったほか、1日から近隣の道の駅や五島軒の売店、まちづくり工房のウェブサイトなどで取り扱う。

提供 - 函館新聞社


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