遺愛高が日本港湾協会企画賞受賞 客船へのメッセージ制作

update 2021/6/16 07:43


 遺愛女子高校(福島基輝校長)が昨年2月、新型コロナウイルス集団感染が発生した米国プリンセス・クルーズ社の大型客船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員らにエールを送ろうと制作した動画「クルーズ船へのメッセージ」が、今年度の日本港湾協会(宗岡正二会長)企画賞に選ばれた。2018年度以来2回目の受賞で、15日に同校で表彰伝達式が開かれた。

 港湾やそれを取り巻く地域の振興に大きく貢献した人物、研究など5部門に贈られる。この日は福島校長、相川宏泰教諭、同校3年の齊藤稀々(きき)さん(17)と須田さくらさん(同)が出席し、函館開発建設部の高橋丞二部長から表彰状が贈られた。

 同校は07年からクルーズ客船入港時の通訳ボランティアに携わり、18年度からは同校独自の英語学習の一環として豪華客船での語学研修を開始。約1週間、船内で生活しながら乗員から英会話のレクチャーを受けたり乗員と交流したりして“生きた英語”に触れ、コミュニケーション能力向上に取り組んでいる。19年は、8泊9日の日程でオートラリア・メルボルン発着の豪華客船「ゴールデン・プリンセス」で語学研修を行い、20年1月に帰函した。

 帰国から1カ月後、新型コロナの世界的な感染拡大が襲った。同校はダイヤモンド・プリンセスで集団感染が発生したとの一報を受けてすぐ、動画制作に着手。齊藤さんは「乗客の不安を取り除きたいと思い、安心してもらえる動画を作りたかった」と当時を振り返る。

 動画は約1分。中高13人の生徒が応援の言葉をリレー形式でつなぎ、「みなさんの無事と一日も早い下船を願っています」、「We are with you,Diamond Princess」と書かれた横断幕を掲げ、激励した。メッセージの内容は生徒自ら考え、須田さんは「『私たちは船内にいないが、(心は)皆さんと一緒にある』という願いを込めた」と強調。相川教諭は「船内放送で実際に放映された後、船内の乗客らからSNSで『愛と励ましをありがとう』という投稿があり、反響があった」と話す。

 今後の活動について、齊藤さんは「函館いか踊りを組み込んだ動画を作りたい」、須田さんは「函館はもちろん、日本の良さを動画で伝えたい」と意欲を見せた。

提供 - 函館新聞社

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