旧函館区公会堂26日オープン
update 2021/4/25 07:10
函館市元町の国重要文化財の旧函館区公会堂が26日にリニューアルオープンするのを前に、市教委は22日、報道関係者に内部を公開した。2018年からの耐震補強を含む保存修理を終え、明治時代の床のデザインを再現した大広間や、修復作業により輝きを取り戻した家具類など、より魅力的な観光スポットとして生まれ変わった。
同公会堂は1907(明治40)年8月の大火で焼失した集会場や商業会議所に替わる施設として10(同43)年に現在地に完成。74年に本館、80年に付属棟が重文に指定され、80〜82年に大規模な保存修理が行われた。以降、市内有数の観光スポットとして人気を集めてきたが、長年にわたる風雪などで傷みが目立つようになり、18年10月から耐震補強を含めた大規模改修を行ってきた。総事業費は10億6895万円。
内覧会では市教委の野村祐一学芸員が、館内で上映される記録映像を通じて、職人が丁寧に天井や壁をはがし、中に補強材などを設置し再び元の状態に戻す修復作業の工程を解説した。2階大広間はリノリウムと呼ばれる床材を使って明治時代の市松風のデザインを復元。スマートフォンなどで閲覧できるAR(拡張現実)を用いた展示解説なども新たに取り入れている。
同公会堂は今年度から名美興業(市梁川町)が指定管理者として運営。同社の瀬川恒広館長は「元町の中心的観光施設として、これまで以上に多くの観光客に楽しんでもらえるイベントなどを企画していきたい」と話している。
26日は午前10時半から入館を受け付ける。入館料は一般300円、学生・生徒・児童150円。市内の小中学生と障害者は無料。市内の65歳以上は半額。同10時40分からリニューアルオープン記念コンサートとして、マリンバの市川須磨子さんとピアノの久保悦子さんが2階大広間で演奏する。
同館の夏季(10月31日まで)の営業時間は火〜金曜日が午前9時〜午後6時、土〜月曜日が午前9時〜午後7時。問い合わせは同館(рO138・22・1001)へ。
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