信徒がささやかに祈り ハリストス正教会で降誕祭徹夜祷
update 2020/12/25 07:19
クリスマスイブの24日、函館市元町の函館ハリストス正教会(児玉慎一神父)で降誕祭徹夜祷(てつやとう)が開かれた。荘厳な雰囲気の聖堂内で聖歌隊が神を賛美する美しい声を響かせ、祈りをささげた。
降誕祭徹夜祷を長年「市民クリスマス」と称して合唱を中心に行い、信徒のほか市民や観光客ら約100人が参加して開いてきたが、昨年から聖歌と聖書による祈とうを中心とし、今年は新型コロナウイルス感染予防のため「市民−」は中止とし、信徒約10人のみで実施した。
聖歌や祈とう文は明治時代に聖ニコライによって訳されたものを受け継いでいる。途中で児玉神父が「聖油」と呼ばれる油で参加者の額に十字架を書き、パンを食べる儀式も行った。
同教会聖堂は来年1〜2月から耐震補強を含めた保存修理工事に入るため、祈とうは近くにある信徒会館で行う。児玉神父は「今年はささやかな形となったが、祈りは全世界で誰もがどこででも行うもの。工事完了予定の2022年には市民クリスマスの再開ができることを願う」と話した。
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