台風18号が道南通過 桧山上陸は10年ぶり
update 2017/9/19 07:36
気象庁によると、台風18号は18日午前10時すぎ、桧山管内に再上陸し、北海道を縦断してオホーツク海に抜けた。渡島半島への台風上陸は2007年9月の台風9号以来10年ぶり。道南の自治体は大雨で河川が増水するなどしたため、避難指示や避難勧告を出し警戒を強めた。交通機関も運休や欠航が相次ぎ、3連休最終日の観光客の足を直撃した。
渡島、桧山では18日未明から昼すぎにかけて暴風と大雨となり、気象庁の速報値によると、17日午後9時から18日午後4時までの総降水量は、福島町千軒で9月の月平均(247・8ミリ)の約8割となる209・0ミリ、函館市川汲で125・5ミリ、知内で99・0ミリを観測。最大瞬間風速は函館空港30・9メートル、北斗(本町地区)29・7メートル、せたな29・1メートルなど12地点で9月として最大。函館市美原は29・2メートルだった。
福島町では河川増水によって避難指示、森町、知内町、木古内町、函館市、長万部町、北斗市、厚沢部町、今金町では避難勧告が出た。
渡島総合振興局のまとめ(午後1時現在)によると、台風によるけが人の情報はない。福島町で床下浸水1件があったほか、屋根の剥離や玄関フードの破損などの住家被害が函館市で13件、北斗市で4件、森町で3件、知内町、七飯町で各1件。また、長万部町では町道1カ所が冠水する被害があった。桧山振興局の午後4時半現在のまとめによると、人的被害はなく、上ノ国町で天野川の増水に伴い水路があふれ、22棟で床下浸水。今金町でも床下浸水が1件あった。
陸・海・空の便で運休や欠航が発生し、利用客の足が乱れた。航空機は函館空港発着の計34便が欠航。JRの運休は函館―札幌間の特急36本と普通列車など79本に上った。運転を見合わせていた北海道新幹線の新函館北斗―新青森間は18日午後0時38分、運転を再開した。函館―札幌間の特急については、19日始発からの運転再開に向けて点検を行う。
函館市電は同日初便から運行を見合わせていたが、安全を確認した午後2時21分に再開。計66便が運休した。江差―奥尻間、函館―青森間、函館―大間間のフェリーも欠航が出た。道路も通行止めが相次ぎ、国道227号(北斗市市渡―厚沢部町木間内)などで通行止めになったが、同線は午後4時に規制が解除された。北海道電力によると、函館市や森町、松前町などで最大4890戸が停電した。
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