木古内で体験教育観光花盛り 児童ら地引き網漁や搾乳

update 2017/8/1 08:00


 【木古内】各地の子どもたちが木古内町を訪れ、食や歴史、文化を学ぶ体験をし、地域の人々と交流する体験教育観光のシーズンがピークを迎えている。今年は青森県、秋田県などから400人以上の子どもたちが来町、7月31日からは東京都江戸川区の下小岩第二小学校の児童42人が訪問中で、町内の寺院や家庭に宿泊し、地引網漁や搾乳などを体験する予定。

 体験教育観光は「木古内まちづくり体験観光推進協議会」が窓口となり、児童・生徒の教育旅行を受け入れている。農林漁業や文化、歴史など木古内の地域資源を活かした約30種類のメニューを用意。5年前からは、児童らが町内の家庭にホームステイし一緒に食事を作る「民泊」体験をメニューに加え、「地元の人々と密に触れ合える」と好評だ。

 7月24〜26日には秋田県大館市から小学6年生38人が訪れ、町内の13軒の家庭に分かれて2泊し、ホタテ放流などを体験。子どもたちの付き添いで来町した五十嵐経(おさむ)さんは元小学校教員。現役時代、木古内の人々とともに体験メニュー作りに関わった経験を振り返り「海のない大館の子にとって、木古内は貴重な漁業と関わる場になっている」といい、「今回子どもたちが放流したホタテは1年後に各自の家に届けてもらう。こんな素晴らしい体験ができる場はめったにない」と太鼓判を押す。

 五十嵐さんらは25日、協議会と意見交換会を開き、体験観光の課題について話し合った。協議会によると、体験メニュー、民泊とも児童や保護者に好評で、送り出し先の学校からは教育効果が高く評価されているものの、民泊受け入れ家庭の高齢化進行に伴って辞退する人が増えており、今後は若い世代の家庭への呼びかけを強化していくとしている。

提供 - 函館新聞社

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