函館ロゴマーク利用伸び悩む 商業利用解禁後144件

update 2017/6/30 08:23


 函館市が商業利用を認めている「函館ロゴマーク」の利用実績(6月1日現在)が、計144件と伸び悩んでいる。数値目標は設けていないが、利用承認件数は年々減少傾向。このうち飲食店での利用は1件にとどまっており、今後は食の分野への積極的なてこ入れにより、民間での使用拡大を促していく考えだ。

 ロゴマークは「函」の文字を顔に見立てたデザイン。2013年7月に作成され、14年度から使用承認の基準を設定し、商業利用を認めた。申請すれば、市内に事業所を置く者なら誰でも無料で使用できる。

 市によると、食品パッケージに使われることが多い販売用商品の利用実績は14年度が22件、15年度が13件、16年度が5件、17年度(1日現在)がゼロの計40件。名刺やチラシ、ポスターなどに使われる販売用商品以外は14年度が30件、15年度が30件、16年度が32件、17年度(同)が12件の計104件。飲食店の1件は居酒屋で、名刺や名札、メニュー表、店内入り口に使っているという。

 販売用商品は減少傾向が続いており、北海道新幹線開業に伴う新商品開発の動きが一段落したことに加え、昨季のスルメイカ大不漁も影響したとみられる。小ロットの製造は効率が悪く、食品パッケージに対応しづらいという事情もあるようだ。飲食店は周知不足もあって、利用のメリットがうまく伝わっていなかった。

 食の産業化を推進する市経済部は、函館産の食材を使ったメニューを提供する飲食店で、看板やメニュー表などへのロゴマーク使用を働き掛けていく方針。市の広報誌「市政はこだて」やホームページでの周知を強化し「函館らしい食としてイメージが強まるので、積極的に飲食店での利用を呼び掛けていきたい」(同部)としている。

提供 - 函館新聞社

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