来道者新幹線活用は1割以下、首都圏からの利用促進課題

update 2017/5/28 07:42


 道がまとめた北海道新幹線開業後の道内の旅客流動調査によると、昨年4月〜今年1月に新幹線を利用した来道者は全体の9%にとどまり、特に首都圏からの利用促進が今後の課題として示された。一方、道南の観光スポットの滞在時間は開業前と比べて最大4割以上増加し、新幹線効果が顕著に表れた。

 調査は交通需要の実態を把握し、新幹線効果の拡大や交通網の構築に向けた方策を探る目的で実施。全国50万〜70万人を対象として携帯電話の位置情報を基に解析し、都道府県別のサンプル数を人口規模に合わせて推計した。

 来道者の移動手段は航空機が81%、新幹線が9%、フェリーが2%。新幹線の利用割合は、青森・岩手・秋田の東北3県で約40%だった一方、埼玉10%、東京5%と首都圏は軒並み低く、移動時間が長くなるにつれて航空機の割合が高くなった。

 新幹線を利用した来道者の道内滞在日数は平均で2・9日。道南の観光エリアの滞在時間を2015年8月と16年の8月で比べると、函館山は44%、大沼公園や湯の川、ベイエリアでは約20%増加した。道交通政策局は「入込客が増えたことに加え、移動時間の短縮で観光地をゆっくり楽しむ人が増えたのでは」とみる。

 振興局間の1日当たりの移動人数は、石狩―渡島で約400人。一方で、同―オホーツク、同―釧路では20人以下と少なく、全道に新幹線効果が波及していない現状が浮き彫りとなった。同局は「開業効果の拡大に向けて経済界や交通事業者と意見交換し、2次交通のあり方などを今後検討したい」としている。

提供 - 函館新聞社


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