2016年度観光客数 過去最多の560万7000人
update 2017/5/25 08:03
函館市が24日に発表した2016年度の観光客入り込み客数(推計値)は、前年度比13・3%増の560万7000人と、統計を開始した1955年以降で最多となった。市観光部は、北海道新幹線開業や初のフルマラソン開催などがけん引したとみている。
入り込み客数は、交通機関別の利用者数を基に推計。上期(4〜9月)は同14・1%増の366万5000人、下期(10月〜3月)は同11・9%増の194万2000人で、全ての月で前年同月を上回り、これまで過去最多だった1998年度の539万2000人を更新した。下期の入り込み客数は過去最多だった。
交通機関別の利用者数では、JRが新幹線開業効果で、同38・3%増の138万1800人と大幅に増加。「関東・東北を中心に多くの人が来函した」(同部)。
また、新幹線開業に伴うメディアへの露出増やJRグループなどの大型観光企画「青森県・函館デスティネーションキャンペーン(青函DC)」の効果もあり、バスが同10%増の239万3800人、乗用車が同6・7%増の91万2400人、船舶(フェリーとクルーズ船の合算値)が同12・2%増の26万1600人と軒並み増加。一方で、新幹線にシェアを奪われた影響で、航空機は65万7300人と同3・8%減少した。
外国人宿泊客数も、同1・9%増の40万5000人と過去最多を更新。繁忙期の宿泊施設不足や相次ぐ中国定期便の運休で伸び率は鈍化したものの、タイやマレーシアなどの東南アジアが数字を押し上げた。一方、中国や台湾は減少した。
また、道外客は376万800人、道内客は184万610人で構成比は前年度と比べて道外客が2・1ポイント増加した。宿泊客は364万5800人、日帰り客は196万1100人で、宿泊客の割合が0・4ポイント増加した。
市総合計画では、20年度までに観光客入り込み目標を600万人と設定。実現に向け、冬季観光の強化や修学旅行の受け入れ拡大、広域観光の推進、新規航空路線や大型クルーズ客船の誘致に取り組む。
市観光企画課の本吉孝年課長は「まちの魅力を高め、新幹線で大きく増えた国内客を落ち込ませないようにするとともに、インバウンド誘客にも力を入れていく」と話している。
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