遺愛学院本館改修へ 老朽化進む、19年度着工
update 2017/4/18 07:52
遺愛学院(函館市杉並町23、福島基輝理事長)は、2004年に国の重要文化財に指定された同学院本館の改修を予定している。老朽化が進んでいるためで、19年度の着工、24年度の完成を見込む。
本館は木造2階建て(約2160平方メートル)で、1908(明治41)年に米国人建築家ジェームズ・ガーディナーが設計し、18カ月の歳月をかけて完成した。薄いピンク色の板壁に白い窓枠で、米国から寄贈された長さ8メートルの廊下の床張りなどが特徴的な左右対称の洋風建築物。外観に手を加えずに建築当時のまま維持してきたが、建築から109年が経過し、正面玄関の柱の腐敗や天井のゆがみなど老朽化が著しい。
同学院は、道教委や市教委などの協力を得て、来年1月ごろ文化庁へ補助金交付を申請する。改修工事は建物を解体し、組み直す作業を行う予定で、完成までに5年ほどかかる見通し。改修後はさらに100年は持つと言われている。
本館は、管理棟やカウンセリングルーム、職員室などで使用しているが、「生徒への支障はそれほどない」(同学院)としている。
また、工事着工の19年は、遺愛学院の創立145年、完成予定の24年は150周年を迎え、式典などが行われる。福島理事長は「式典は同窓生が楽しみにしている。できれば式典の時期ではなく、少しでも早いうちに進め、本館の今の姿を次世代に残したい」と話している。
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