春節へ準備着々 外国語スタッフや買い物案内
update 2017/1/26 08:09
中華圏の旧正月「春節」(28日)が間近に迫り、今年も中国や台湾などから多くの入り込みが見込まれる。31日に改修工事が完了する函館空港国際線ターミナルビルでは、春節に合わせて装飾を施し、歓迎ムードを演出。JR函館駅では外国語を話せるスタッフが対応に当たっているほか、函館朝市では28〜31日の期間、実証調査を兼ねて外国語での買い物案内を充実させる取り組みを行う予定で、受け入れ態勢の準備が着々と進んでいる。
空路は減少も新幹線に期待
今年の春節の休暇は、27日〜2月2日の1週間。同空港の海外定期便は現在、台湾(台北)が2社で週11往復、中国は天津線が週2往復、同3日で運休する西安線が週1往復運航。中国方面の便数は昨年と比べて減少したが、北海道新幹線開業で今年は陸路からの入り込みにも期待が懸かる。
同空港では、春節に合わせて21日から縁起ものの赤いちょうちん22個を天井からぶら下げている。装飾はこの時期に合わせて2013年から行っており、函館空港ビルデングの担当者は「今年もたくさんの方々が函館を訪れることを期待したい」とする。
JR北海道は昨年12月、全道11駅で外国語対応の臨時スタッフを配置。JR函館駅では、英語や中国語が話せる係員2人が、自動券売機の操作方法や観光施設への行き方などを案内している。同社函館支社によると、現在は1日当たり約90組の外国人旅行客に対応しているという。
土産品の販促効果実証へ
函館朝市では土産品の販売促進を図るため、英語や中国語を話せるスタッフが市場内を回り、外国人が商品を買う際のサポートを行う。販売商品の調理例を外国語とイラストで紹介した案内カードなども活用。函館朝市協同組合連合会と道運輸局が連携し、調査も兼ねて行う取り組みで、後日効果を検証する。
両者は、海外客のニーズを探るため、昨年も実証調査を実施。アンケート結果を生かし、昨年9月に免税対応や海外宅配受け付けなどを一括で行う総合カウンターを市場内に設置した。
ただ、同連合会によると、12月までの免税売上高約400万円の9割は貝柱の購入によるものだといい、生鮮食品全体の売り上げ向上が課題となっている。同連合会の松田悌一事務局長は「松前漬けやカニ、塩辛など具体的な食べ方や調理方法などを示すことで販売拡大を目指すとともに、免税対応の店舗も今後は増やしていきたい」と話している。
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