函館の課題解決策は? 全国の高専生集い初の教育イベント
update 2017/1/8 08:01
全国の国立高等専門学校(高専)の学生が集まり、地域課題の解決策を探る初の教育イベント「アイディアソン@函館」が6、7の両日、函館市谷地頭町の市青少年研修センター「ふるる函館」で開かれた。函館をはじめ、東北から沖縄まで全国16高専から51人の学生が参加。既存資源の磨き上げや新たな技術の活用など、函館の観光振興や地域活性策をまとめ上げた。
国立高等専門学校機構が取り組む教育改革の一環。アイディアソンは「アイデア」と「マラソン」を掛け合わせた造語で、課題発見力やコミュニケーション力を磨くプログラムとして、昨年10月に秋田高専で函館の学生も参加してプレイベントを実施。函館では「函館の観光・地域活性・街づくり」をテーマとした。
参加者のうち10人は函館高専の学生で、ほとんどは初来函。同じテーブルを囲む人を入れ替えながら進行する「ワールドカフェ」形式のワークショップで意見を交わし、各地域との比較や現状分析を重ねて課題を絞り込んだ。
広島商船高専(広島県大崎上島町)4年生の竹本耀さん(19)は5日夜に見学した函館山からの夜景について「きれいだったが、街路灯の明かりが目立ち、人が暮らしている場所が暗い印象があった」と問題意識を持った。
こうした意見は学生らの議論を経て「夜景をきれいに見るには?」というテーマにまとめられた。解決策を発表したグループは、行政が支援策を講じてLED照明を空き家や各家庭、市電の屋根などに設置し、「夜景の日」(8月13日)の取り組み復活などと合わせることで「100万ドルの夜景は1億ドルの夜景になる」と提言した。
このほかにも五稜郭公園のイルミネーションを観光客が操作できる装置や、観光客の年齢や性別、国籍、といったビッグデータを蓄積する観光アプリ開発、定住促進策など、さまざまな提言が出された。講評で市観光部の柳谷瑞恵次長は「一つでも二つでも実現できるように取り組みたい」と述べた。
函館高専2年の木村幸乃さん(17)は「函館が思っていたよりもいい街なんだと気付くことができた。逆に遊ぶ場所の選択肢が多い地域はうらやましくも思う」と話した。同1年の渡部泰生さん(16)、黒谷風介さん(16)は「日常的に当たり前と思っていることがほかの地域の学生には違って見えたり、世界観の違いも楽しめた」と話していた。
沖縄高専(沖縄県名護市)4年の野口拓郎さん(19)は「いろいろな地域の高専生と交流できて、いい刺激を受けた。東京以北は初めてで、沖縄では見ることのない雪と寒さも楽しめました」と話していた。
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