渡島の上半期観光客、17・6%増の826万人
update 2017/1/6 08:21
渡島総合振興局と桧山振興局がまとめた本年度上半期(4〜9月)の渡島、桧山管内の観光入り込み客数は、渡島が前年同期比17・6%増の826万4000人となり、伸び率が1997年度以降で最大となった。桧山も4・3%増の81万6000人で、いずれも北海道新幹線の開業効果が顕著に現れている。
渡島は前年より123万6000人増え、上半期として2003年度以降、最高の記録となった。開業に合わせ、各地で観光PR活動を強化したことで道南のメディア露出が高まったことや、道南エリアと青森県でのデスティネーションキャンペーン(DC)の実施、さらに開業前後で道の駅「みそぎの郷きこない」や「しかべ間歇泉(かんけつせん)公園」をはじめ、「貝鮮焼 北斗フィッシャリー」「かき小屋知内番屋」など新たな観光施設の新規オープンが数字を押し上げた。
内訳は道内客が15・3%増の435万人、道外客が20・2%増の391万4000人。日帰り客が18・9%増、宿泊客も14・7%増と大きな伸びを示した。
月別では、全ての月で前年を10%以上上回り、好調さを維持した。市町別では、新函館北斗駅が立地する北斗市が19・9%増の91万9000人、道の駅が入り込みをけん引する木古内町が約9倍の42万3000人、鹿部町が約2・4倍の34万6000人。大型宿泊施設で道内日帰り客が減少した森町だけが5・9%落ち込んだ。森は全体の入り込み客数は減少したが、宿泊客数をみると6・6%増えている。函館市は14・1%増の366万4000人となった。
桧山は奥尻町を除く6町で増加。乙部町16%増、今金町8・9%増、厚沢部町5・7%増、江差町4・3%増、せたな町0・6%増、上ノ国町0・4%増となり、新幹線効果が寄与した。ただ、道外客が減少し開業効果の実感が薄い町も一部見られた。
渡島総合振興局は「いずれの市町も開業効果が何らかの形であったと思う。渡島は下半期(10〜3月)も過去の傾向をみると300万人台で推移しており、通年で1000万人を超えるのは確実」(商工労働観光課)としている。
一方、渡島の外国人宿泊客数は6・9%減の19万人となり、11年度以来の減少。函館との定期航空路が就航していた中国で、経済減速により杭州、北京の2路線が5月に運休になったほか、台湾との直行便減便が響いた。
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