道南ドクターヘリ出動、24年度は324件 格納庫移転へ
update 2025/6/27 07:45
道南2市16町と医療機関などでつくる「道南ドクターヘリ運航調整委員会」(事務局・市立函館病院)は、2024年度のドクヘリ出動実績が前年度比91件減の324件だったと明らかにした。要請件数は同118件減の436件。また、現在は函館空港内にあるドクヘリの格納庫について、来年度から函病近くの新格納庫に移転する方針を示した。
24日に函病で開いた会合で、事務局が説明し了承を得た。
事務局によると、24年度のドクヘリ運航実績は、要請が同118件減の436件、出動が同91件減の324件、未出動が同27件減の112件。出動率は0・6ポイント減の74・3%、1日あたりの要請件数が1・2件、出動件数が0・9件だった。
要請件数は、22年度は同22件減、23年度は同40件減となり、減少傾向が続いている。事務局は「道南の人口減に加え、就航開始から10年が経過する中で、要請元での要請に至る判断が洗練されてきたため」とみている。
出動件数が最も多かったのは北斗市の45件、次いで森町の34件、江差町の30件、函館市の29件など。出動区分の内訳は救急現場出動が163件、施設間搬送が80件、緊急外来搬送が16件、出動後キャンセルが65件。
未出動件数の内訳は、天候不良が67件、離陸前キャンセルが19件、重複要請が18件、日没時間制限が4件、待機時間終了後が3件、その他が1件だった。搬送人数は261人で、このうち113人(43・3%)を函病に運んだ。
冬季の函病屋上駐機運航が厳しいことから、24年度は院内待機できる屋上ピックアップ出動試験を3月1〜19日に実施。しかし、現場到着が平均で4分遅延することや、医療機器の日常的な点検ができないこと、使用後の速やかな物品補充や清掃ができないことから、当初4月上旬まで実施予定だったのを3月19日で終えた。
格納庫は、空港内で民間事業者から賃借(年間賃借料1478万円)していたが、昨年8月に事業者から「事業拡大で契約を継続できなくなる可能性がある」との申し入れがあったため、別の格納庫への移転を決めた。
新格納庫は函病から車で5分ほどの距離にあり、年間賃借料は2200万円。今月工事に着工し、11月上旬に近隣住民への説明会を開き、同下旬に完成。来年4月から新格納庫での運航を始める予定。事務局は「スタッフの移動コスト縮減や時間短縮につながるほか、管制区域外のため迅速な離着陸が可能になる」としている。
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