三菱マテリアル、鹿部で地熱資源調査 新年度から本格化

update 2025/1/20 07:40


 【鹿部】三菱マテリアル(東京)は、鹿部町南部の丸山(909メートル)周辺で、地熱発電所の建設可能性を検討するための調査を行っている。近く独立行政法人エネルギー・金属資源機構(JOGMEC)に助成金の申請を行い、新年度にも本格調査に乗り出す。

 同社は秋田県、岩手県の4カ所で地熱発電所を運営。新たな地熱資源の開発に向けて、合同会社はこだて恵山地熱に共同出資するなど、各地で地熱資源調査・開発に取り組んでいる。鹿部町南部が有望とみて、昨年11月に下見を兼ねた現地地表調査を実施、助成金申請に向けた計画策定作業を進めている。

 18日には、鹿部中央公民館で町民向け説明会を開いた。同社の阿部龍巳地熱開発部長は「地熱発電開発には地熱、亀裂、水の3要素がそろっていることが必要」と説明。丸山は比較的地質年代が新しいため、地熱が豊富である可能性が高いが、亀裂の存在などを詳しく調べる必要があるとした。初年度は、地表で地質調査などを行い、調査用の井戸を掘削するのは2027年度以降となる。同社は「年度末や工程の節目で説明会を開きたい」とし、町民の意見を聞きながら事業を進める考えを示した。

 町内では、過去にSBエナジー(東京)が石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMECの前身)の助成金を受けて地熱調査を行っていたが事業を撤退している。一方、調査エリアと隣接する函館市臼尻町では、オリックス(東京)が昨年、「南茅部地熱発電所」の操業を開始した。三菱マテリアルの百瀬敦プロジェクトマネージャーは、「今回調査を行うエリアはSBエナジーが調査した区域とは重ならない」とし、調査では地熱資源開発が既存事業者に影響する可能性も調べるとしている。

提供 - 函館新聞社

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