住民避難「声掛け大切に」 森で駒ケ岳噴火訓練
update 2024/11/19 18:07
【森】町は、駒ケ岳の火山噴火を想定した防災避難訓練をグリーンピア大沼体育館で行った。赤井川、駒ケ岳地区の一般住民に加え、避難の際に手助けが必要となる避難行動要支援者ら112人が参加。避難所の設営訓練などを通じて非常時の対応を確認した。
訓練は10日に実施。気象庁が定める噴火警戒レベル2(火口周辺規制)から次第にレベルを引き上げ、午前9時半には同レベル4(高齢者等避難)。同40分にはレベル5(避難)を発表した想定で行った。
午前9時に警戒レベルがレベル3(入山規制)に引き上げられた際、各関係機関が防災無線などで住民に注意を促し、レベル4が発表された午前9時半ごろから体育館に高齢者らが続々と避難した。
体育館では、避難時でのプライバシーを保護する役目も果たす簡易テントの設営を体験。ワンタッチで組み立て、収納ができるテントで、参加者は声を掛け合い設営の手順を確認した。また、非常持ち出し袋(防災バッグ)の中身の展示や、血圧などの健康状態を確認するバイタルチェックも行った。避難所屋外では陸上自衛隊第28普通科連隊よる炊き出し訓練もあり、カレーを振る舞った。
山梨県富士山科学研究所の久保智弘さんが総評し「避難する際は近所で声を掛け合うのが大切。避難生活が長期化することを想定して、非常時に持ち出すものをリスト化して備えてほしい」と呼び掛けた。
町駒ケ岳から訓練に参加した長谷川尚子さん(73)は「防災無線を聞いて車で避難してきたが、いつも運転している道が遠く感じた。日々の備えや避難経路の確認が重要」と訓練を振り返った。
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