西部地区の移動快適に 「AIデマンド交通」実証運行

update 2024/10/16 20:25


 函館市は、坂道が多く道路幅の狭さから路線バスの運行が難しい西部地区で、バスや市電、自家用車の間を埋める交通手段の確保を目的とした「AIデマンド交通実証運行」を15日から開始した。来年2月11日までの土・日曜、祝日を含む計120日間実施する。

 同地区はスーパーや医療機関など日常生活に欠かせない施設や市電の停留所が坂の下にあり、生活の中で常に坂を上り下りする必要がある。自宅から地区内の目的地まで乗り合いまたは直行する「ドア・ツー・ドア」方式での移動手段として、小型タクシーを活用した予約型AIデマンド交通の実証試験を通じ、将来的な運行の可能性を検討する。

 実証運行では、公立はこだて未来大発のベンチャー企業の未来シェア(松舘渉代表)が開発したデマンド交通システム「SAVS(サブス)」を活用。運行は通勤・通学の混雑時間を除く午前9時〜午後4時半で、利用料は1乗車につき中学生以上300円、1歳〜小学生は150円。インターネットまたは電話で1週間前から当日に予約を受け付け、利用者の予約に応じAIが最適な運行ルートを判断し、専用端末を介して運転手に指示する。

 初便は午前9時すぎに谷地頭町からコープさっぽろ末広西店(末広町)まで5分ほどで到着。利用した谷地頭町の無職、塚本敦史さん(53)は「普段は谷地頭からのタクシー代が700〜800円かかるが、1乗車300円と安く、また乗りたい」と感想を話した。市地域公共交通協議会の奥平理会長は「従来市内で行っていた同システムの実証運行よりも長い4カ月間の実証運行となるため、良いデータが取れる。バスや市電、自家用車の間を埋める新たな交通手段になってほしい」と話した。

 運行事業者は函館第一交通(旧美咲第一交通)で、車両4台(乗車は3人まで)を使用。運行エリアは入舟町、船見町、弥生町、弁天町、大町、末広町、元町、青柳町、谷地頭町、住吉町、宝来町。決済は現金、クレジットカード、電子マネーなどが可能だが、イカすニモカを含む交通系ICカードでは決済できない。予約はウェブ(24時間)または電話(利用の7日前から可)となる。

提供 - 函館新聞社

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