棒二最後の新春飾る生け花 美原の齊藤さん

update 2018/12/31 07:10


 来年1月末で閉店する函館市内の百貨店「棒二森屋」に30日、市美原在住の齊藤咲栄子さん(75)が生け花を飾った。同店が迎える最後の新春を前に、齊藤さんは感謝の思いを込めて花を生けた。

 齊藤さんは花芸安達流で生け花に親しみ、十数年前に同店催事場の作陶展で生け花を手掛けたのをきっかけに、これまでに4回、新春の生け花を担当。ここ数年は体調を崩していたが、閉店を知って「最後の新年に飾りたい」と申し出て、同店が快諾した。

 正面出入り口に鮮やかな帯を巻き付けた2つの器を置き、緑の松を差し、赤い果実のセンリョウや白いコチョウランなど8種類の花を生けた。器を乗せる御所車(ごしょぐるま)に見立て、羽子板や髪飾り、帯締めで飾った。

 同店外商部の高橋健二外商部長は「店の顔となる玄関前に新年の初売りにふさわい生け花を飾っていただいた」と感謝。齊藤さんは「作陶展での飾り付けをきっかけに、生け花の世界観が広がった。こうした展示は最後になると思うが、これからの人生の糧にしていきたい」と話していた。

 同店の初売りは2日午前9時から。

提供 - 函館新聞社

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