若松埠頭にクルーズ船用ターミナル 2022年度完成目指す
update 2018/11/30 07:05
函館市は29日、函館港若松埠頭(ふとう)にCIQ(税関、出入国管理、検疫)手続きができるクルーズ船用の旅客ターミナルを新設することを明らかにした。総事業費は約14億円で、同埠頭の本格供用が始まる2022年度の完成を目指し、19年度にも基本設計に着手する考え。これまで船内で行っていた入国審査を短時間で円滑に行い、乗客の利便性向上と滞在時間延長による経済効果拡大を狙う。
10月に暫定供用を開始した客船専用岸壁近くに建設し、面積は約1200平方メートルを想定。本格供用時に同埠頭で受け入れ可能な最大の客船「ダイヤモンド・プリンセス」(11万5906トン)クラスが停泊した際も対応できる規模とした。
内部にはCIQ業務に必要なカウンターをはじめ、インフォメーションデスクやトイレなどを配置。可動式の仕切りを設け、各種手続きに対応する。ターミナルは公衆無線LAN「Wi−Fi」の使用可能エリアに含まれており、他に設置するものは基本設計で検討する。
旅客ターミナルは港町埠頭に客船が入港した際も、同埠頭とJR函館駅前を結ぶシャトルバスの待合場所として使用。客船寄港時以外の活用方法も検討する。
市は旅客ターミナルの整備とバス、タクシーの待機場所を確保するため、同埠頭近くでJR北海道が所有する約9700平方メートルの土地を購入する方針。既に売買交渉を進めており、必要経費を予算に計上して来年度にも契約を結ぶ。
客船ターミナルを巡っては、国が日本発着クルーズの増加などを背景に、各港湾の管理者に対して受け入れ環境の改善を要請。函館に先駆け、秋田や青森でも整備が進められている。
これまで函館に寄港する客船のCIQ手続きは、船内の通路やホールで実施。検査機材の設置などで多くの時間がかかっていたため、運航会社などから旅客ターミナルの整備を強く要請されていた。また、シャトルバスの利用客に対し、天候に左右されない待合場所の確保も課題となっていた。
市によると、来年度函館に寄港する客船は50隻を超えて過去最多を更新し、乗客乗員約10万人が訪れる見込み。総延長360メートルのうち225メートルが完成した若松埠頭の係留岸壁にも、最大4万トンクラスまでの客船が続々と入港する。
市港湾空港部管理課は「旅客の利便性と快適性が高まるターミナルの整備を通じて、クルーズ船の一層の誘致にもつなげたい」としている。
その他の新着ニュース
- 変貌続ける函館港 開港160年、さらなる発展へ...2019/1/1
- 今年も新春の空に故梅谷さんの凧...2019/1/1
- 「新年も平穏に」 お札やお守り準備 亀田八幡宮...2019/1/1
- 年越し準備で市場、スーパーにぎわう...2018/12/31
- 棒二最後の新春飾る生け花 美原の齊藤さん...2018/12/31
- 丸井栄餅で鏡餅作り アルバイトら大忙し...2018/12/30
- 亀田小4年・佐々木さんが南北海道珠算競技大会で小学生V...2018/12/30
- 函館空港に金のシャチホコ登場...2018/12/29
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。