地域の絆で命救う 市消防本部、高橋さん親子に感謝状

update 2018/11/20 06:55


 函館市消防本部は19日、9月21日に市亀田港町で発生した住宅火災で初期消火や人命救助に貢献したとして、同町の主婦、高橋富子さん(65)と長女の看護師、和子さん(41)に感謝状を贈呈した。近隣住民も消火に協力し、地域の絆が居住者2人の命を救った。

 火災は同日午前9時20分ごろに発生。住宅は木造サイディング張りの平屋で、この火災で台所の壁や天井など約3平方メートルを焼いた。居住していた90代の夫婦が煙を吸い込み、気道熱傷の疑いで救急搬送されたが、命に別状はなかった。同本部は台所のガスコンロが出火原因とみている。

 当時、富子さんは自宅のベランダの窓越しに東隣りの家を見ると、台所の窓から火が噴いているのを発見。自宅内にいた和子さんに状況を伝え、119番通報した。

 和子さんは燃えている住宅の玄関前で居住女性を発見したが、男性の姿が見えなかったことから玄関から家に入り、黒煙が充満する中、居間で男性を見つけて救出。富子さんは救急隊到着まで2人に付き添い、励ました。富子さんは「当時はとても驚いていて、どうしたらいいのかわからなかったが、2人が助かってよかった」と話す。

 初期消火には近隣住民も協力。和子さんが自宅前の水道用ホースから出火している窓に放水していると、4〜5人の近隣住民が水の入ったバケツや寸胴を持って駆け付け、消火に貢献した。和子さんは「近所同士の長い付き合いに励まされた。到着した消防車を見た時は一気に緊張がほどけた」と振り返った。

 同本部の近嵐伸幸消防長は「2人の的確な対応がなかったら、罹災者2人の命は危なかった。地域一丸での対応に感謝している」と述べた。感謝状を受け取った富子さんは「人の命を助けるという当たり前のことをしただけ。感謝状をもらい驚いている」、和子さんは「自分の中では、もっと早く的確に動けたのではないかという反省点も多いが、2人の命が助かってよかった」と話していた。

提供 - 函館新聞社

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