桔梗地区にブドウ畑造成 仏モンティーユ、年内に13・8ヘクタール取得
update 2018/11/6 07:09
函館市内でブドウ栽培とワイナリーの開設を計画している、フランスの老舗ワイナリー「ドメーヌ・ド・モンティーユ」のエティエンヌ・ド・モンティーユ社長が5日、市役所に工藤寿樹市長を表敬訪問した。モンティーユ社長は来年、桔梗地区の2・5ヘクタールにブドウの苗木を植える方針を明らかにし、工藤市長は国内外のワインメーカーを対象とした立地支援制度を検討する考えを示した。
モンティーユ社長によると、今年末までに桔梗地区で南東、南西向きの13・8ヘクタールの農地を取得予定だという。ワイナリーの設置場所は観光客が多い西部地区を含め、あらゆる選択肢を視野に入れており「市と一緒に検討したい」と述べるにとどめた。函館産ワインの誕生は2024〜25年ごろの見込みで、函館の名前を冠したラベルを貼る考えも表明した。
また、モンティーユ社は今年、日本で最初のワイン醸造を開始。後志管内余市町のブドウを使い、岩見沢市の醸造所でワインを仕込んだとし「日本でできたワインを来年持ってきます」と市長に約束した。ワイン(ワイナリー)は6次産業化が成功しており、地域経済活性化の引き金になると強調した。
市長は、モンティーユ社の進出が呼び水となり、サッポロビール(東京)が北斗市三ツ石に、大規模なワイン用ブドウ農園を造成することを紹介。「函館が日本のワインのメッカになるよう努力したい」と力を込めた。ワイナリー建設にあたり、市街化調整区域での有効な土地活用方法を検討する考えも示した。
同社は世界的に知られるフランス・ブルゴーニュ地方の名門ワイナリー。世界中で新たなブドウの産地を探し、気候や土壌、地形などが適しているとして函館進出を決定。市も農地整備を支援するなど、全面的にバックアップしている。
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