七飯町職員井上さん、クレー射撃全日本選手権出場へ
update 2018/10/25 07:25
【七飯】町職員の井上実圭子(みかこ)さん(28)が、27〜28日に福岡県で開かれるクレー射撃の全日本選手権に初出場する。普段は町住民課に勤務、役場の総合窓口に立ち笑顔で町民と接する井上さんは「競技人口が減っている道南のクレー射撃界を盛り上げたい」と熱い思いを胸に、大舞台へ照準を合わせる。
井上さんは大沼出身。22歳の時、趣味を持ちたいとの思いで函館七飯総合射撃場(町大川)を訪れた。そこで出会った人に誘われ「銃砲所持許可」を取得し、競技生活をスタート。射撃場が営業している土日に毎週通い、試合前は七飯より速いスピードのクレー(素焼きの皿)を撃てる釧路の射撃場まで足を延ばす。3キロほどある銃を操れるよう、肩や腕の筋肉トレーニングも欠かさない。
井上さんが出場する種目「トラップ」は、射手の15メートル先から遠方に向かって放出されるクレーを撃つ。5カ所ある射台を順に移動し、1ラウンドにつき25枚のクレーをそれぞれ2発以内に撃破しなければならない。
クレーは左、中央、右の各方向にランダムに放出される上、的確に撃ちやすい距離(射手から35メートル)に達する時間はわずか0・6秒。集中力を研ぎ澄ませ、自分と向き合う。「全ては割れるか割れないかで決まる。他人の得点は気にせず、常に自分の体調や精神面を考えながら競技に臨んでいる」
9月29〜30日に宮城県で開かれた秋季本部公式大会で、125点満点(5ラウンド)で「ベストスコアに近い」という105点を獲得。約60人のうち上位12人に入り、全日本の切符を手にした。井上さんは「全日本は狙えないと思っていたが、実力以上の力を発揮できた」と振り返る。
全日本には井上さんを含め50人がエントリー。五輪や世界選手権経験者も名を連ねる中、「100点以上をマークし、25位以内に入りたい」と意気込む。共にクレー射撃を楽しむ仲間を募っており「20歳以上であれば誰でも始められる。11月18日に七飯で今季最後の大会があるので、たくさんの人に見に来てほしい」とPRする。
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