道南で混乱続く 断水502戸、公立学校185校が休校

update 2018/9/8 08:31


 6日午前3時8分ごろ、胆振地方中東部を震源地とし、函館市で震度5弱を観測した北海道胆振東部地震に伴う影響で、道などによると、7日午後4時時点で道南では函館市で7人がけがをしたほか、道立函館美術館など一部の建物に被害が出た。停電は一部で復旧したものの、完全復旧には至っていない。公立学校は、7日も185校で休校し、502戸で断水が続いている。

 けが人は6日に函館市で判明した7人で、廊下のドアに頭をぶつけて左耳上から出血した亀田本町の62歳女性ら。

 地震の影響で、同美術館館では展示室天井の化粧ボードが一部剥離した。同館は10月4日まで休館中で人的被害はなく、修繕方法を検討中。函館聾学校では、校舎の外壁にひびが入った。

 公立学校は、渡島の全166校で休校。桧山は半数の19校が休校。断水は函館市で496戸、上ノ国町で6戸。函館市内は電力の復旧などで前日から約50戸減少したが、マンションの高層階を中心に影響が続く。

 市は6日に続き、7日も元町配水場や南茅部支所など市内4カ所に応急給水所を設置。市によると、6日は4カ所で500ミリリットル入りのペットボトルで4万本に相当する2万リットルの水を配給したという。

 函館市が7日に市役所で開いた第3回災害対策本部会議で、工藤寿樹市長は「電力の復旧で安心した地域と、(復旧が)いつになるか分からない地域が混在している。高齢者を中心に各地域に応じた万全な対応をとってほしい」と各部署に指示を与えた。

 7日午後7時現在、渡島・桧山管内のすべての市町村で、電力が復旧した地域があるものの、完全復旧にはまだ遠い。北海道電力函館支店によると、「具体的な地域名や戸数は示せない」としている。

 同支店によると、6日に復旧した市内2カ所の変電所に加え、複数の変電所が復旧。「病院や官公庁、自治体庁舎などの重要施設を優先して送電する」としている。

 函館市、北斗市が情報収集した結果、一部で復旧が判明した地域は次の通り。

 ▽函館市(7日午前10時現在)=海岸町、若松町、東雲町、宝来町、本町、松川町、五稜郭町、堀川町、吉川町、中島町、弁天町、元町、弥生町、駒場町、広野町、湯川町、深堀町、川原町、日吉町、神山町、高松町、川汲町、安浦町、桔梗町、古川町、石崎町、豊原町、大川町、追分町、美原町、富岡町、港町、鍛冶2、中道2、石川町、昭和

 ▽北斗市(7日午後5時現在)=七重浜、追分(七重浜支所周辺、追分2除く)、久根別、東浜、中央、中野通、谷好・富川〜茂辺地・石別の国道228号沿い▽清水川、東前、新函館北斗駅周辺の市渡、本町(総合分庁舎は停電)

提供 - 函館新聞社


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