無料バスを運行 大船・垣ノ島遺跡、縄文センター見学して

update 2018/7/28 07:09


 函館市の大船、垣ノ島両遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、世界文化遺産の国内推薦候補に選ばれたことを受け、市教委は8月4日〜9月30日、両遺跡と市縄文文化交流センターを巡回する無料シャトルバスを運行する。運行は8月が10日間、9月が12日間で、8月のみ大船遺跡への接続道路(市道大船高台1号線)の通行を制限。アクセスを良くすることで来訪者を増やし、世界遺産登録に弾みをつけたい考えだ。

 現行は、車以外で同センターやセンターに隣接する垣ノ島遺跡、大船遺跡へ行くためには、国道278号を走る路線バスに乗り、目的地近くのバス停から約20分歩く必要がある。市議会からも、アクセスを改善するための施策を求める声が上がっていた。

 無料シャトルバスは、JR函館駅前から来る1日3便の路線バスに接続する形で1日3便。市南茅部支所の地域福祉バス(約30人乗り、代替は椴法華支所の地域福祉バス)を使用。南茅部支所を出発し、同センター着後、50〜60分滞在しセンター内と垣ノ島遺跡を見学。同センターから今度は大船遺跡に向かい、同遺跡では20〜40分の滞在時間を設ける。その後、南茅部支所に戻る。運行日は8月4、5、10、11、12、17、18、19、25、26日、9月1、2、8、9、15、16、17、22、23、24、29、30日。

 これとは別に、8月4、5、10、11、12、17、18、19、25、26日は、同センター発着で大船遺跡を経由するシャトルバス(借り上げ車両)を無料で5本走らせる。この間は大船遺跡への通行を制限する代わりに、自家用車やバイクの人は同センターに止め、シャトルバスを利用してもらう。制限は午前9時〜午後5時。

 垣ノ島遺跡は2020年4月の公開に向け整備を進めており、普段は立ち入ることができない。シャトルバス運行日は、市職員やボランティアが遺跡内を案内する。

 市教委文化財課は「国道からのアクセスは不便をかけるため、入り込み客数がそれほど増えていなかった。国内推薦候補の冠が付いたので、夏休みに親子連れなどの来訪者が増えてほしい」としている。

提供 - 函館新聞社

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