奇才ダリの世界へご案内 函館美術館で特別展開幕
update 2018/7/15 08:08
道立函館美術館の特別展「奇才・ダリ版画展 炸裂するシュルレアリスムの世界」が14日、同館で開幕した。イタリアの詩人、ダンテの叙事詩「神曲」の挿絵として描かれた100点を含む、版画215点、彫刻6点をダリの言葉や写真を交えて紹介している。8月26日まで。
サルバドール・ダリ(1904〜89年)は、夢や幻想の世界を写実的表現で表すシュルレアリスム(超現実主義)を代表するスペインの芸術家。会場には円熟期から晩年にかけての作品が並ぶ。
「神曲」は、地獄、煉獄(れんごく)、天国編の3部、全100話ある長編叙事詩。イタリア政府の依頼で挿絵の水彩画として描いた絵を版画化したもので、井内佳津恵学芸課長はダリ自身が「ダンテを読んだことがない」と発言したことなどを紹介した。
ダリ作品の代表的なモチーフとして知られる「やわらかい時計」は立体作品も展示し、夕食のカマンベールチーズから着想を得たことが紹介されている。「花咲じじい」「六地蔵」といった日本の昔話がテーマになった作品もある。
会期中、学芸員による展示解説「ギャラリー・ツアー」は17日、8月12、19日の午後2時から。16、29、8月4日には合唱コンサートがあり、女声コーラストリル、函館MB混声合唱団、遺愛女子中学・高校音楽部が順次、出演。開演は午後2時、同1時から整理券を配布する。
いずれも特別展観覧券が必要。一般1100円、高大生600円、中学生300円、小学生以下無料。問い合わせは同館(0138・56・6311)へ。
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