棒二森屋が来年1月末に閉店
update 2018/6/30 07:22
JR函館駅前の老舗百貨店「棒二森屋」を運営する中合(福島市)は29日、同百貨店を来年1月末に閉店すると発表した。中合の親会社のイオン(千葉市)は跡地に複合施設の建設を検討しており、今後は函館市や地元の権利者らとの協議を重ねて、計画を具体化していく考えだ。
棒二森屋は、売り上げの低迷に加え、築80年以上経過している本館の耐震化に多額の費用が見込まれることから、イオンが閉店の方針を固めていた。イオン側は「今後、お客さまに安心して買い物していただくことや、取引先、従業員の安全確保が困難であることから、やむを得ず営業終了を決定した」とし、時期に関しては「テナントや取り引き先の商売を考えると発表から半年の時間が必要と考えた」と説明する。
現在の棒二森屋の従業員数は正社員45人、パートタイマー55人で、閉店後の雇用対策については「行政の協力も得ながら、本人の意向を尊重した上でイオングループとして対応していく」としている。
イオンが示している再開発案では、本館とアネックス館を取り壊した跡地に「マンション棟、ホテル棟、低層階の商業・公益ゾーン」で構成する複合施設を建設。着工時期は未定だが、7月にも函館市や地元の権利者らが参画する協議会を設立し、イオンの計画案を基に協議を進めていく見通しだ。
しかし、地元商店街などからは大規模商業施設の設置を求める声があり、今後のイオン側の対応が注目される。
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