元町・港ケ丘通りに洋風建築 商業施設用、景観に配慮

update 2018/5/24 08:03


 観光スポットが集中する函館市元町の港ケ丘通り沿いに新しい商業施設用の建物が完成した。歴史的建造物が多く残る中心地にあって、周辺景観との調和を意識した洋風建物で「ochikochi2(オチコチ2)」と名付けられた。設計を手掛けたミズタニテツヒロ建築設計(桔梗4)の水谷哲大代表(47)は「過去の模倣ではなく踏襲という考え方で、現在の技術や考え方を取り入れてデザインした」と話している。

 建物の名前は「遠近」の読みをローマ字で表記し、「過去と現在」を意識。2軒隣りには2014年に水谷さんが手掛け、15年度の市都市景観賞を受賞した1棟目の「オチコチ」がありロシア雑貨店「チャイカ」が入居している。

 2棟となったオチコチのオーナーは親族同士で、市外在住だが、西部地区の街並みに合わせた建物を残したいという思いを持っており、かつてカレー店などが入居し空き店舗となっていた建物を解体し、昨年9月から工事を進めてきた。

 4月に完成した建物は、木造2階建てで、縦長窓や窓の格子、壁の素材など、函館の伝統的建築様式を意識しながらも現代のデザインを取り入れた。外壁はグレーを基調として、木の色と白を取り入れ、水谷さんは「周囲の建物に少ない色を選び、落ち着いた雰囲気とした」とし、屋外にはライトアップ用の照明もある。

 元町公園方向から通りを歩くと、周辺建物との連続性も感じられる。水谷さんは「建築物はその時代の技術や流行を反映するもので平成時代の建物として作った。時がたって(西部地区の景色に)なじんできたねと評価してもらえたらうれしい」と話している。

 テナント物件としては最大3軒の入居が可能。約18平方メートルある1階の中央部分と、1、2階吹き抜けとなっている左右の部屋が各約48平方メートル。2階の窓からは函館港を望むこともできる。1棟丸ごとの入居や2軒分を利用できるように改装することも可能で、内装は入居者が行う。入居の問い合わせは市内白鳥町のサーバント(0138・44・1015)へ。

提供 - 函館新聞社

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