バニラ機内食に函商高生開発のスープカレー 12月から予定
update 2018/5/18 07:21
函館商業高校(大庭隆校長)流通ビジネス科の課題研究グループ「HAKOSHOP(ハコショップ)」が、函館―成田間を運航する格安航空会社(LCC)のバニラ・エアと機内食の共同開発を進めるプロジェクトの発表審査会が17日、同校で開かれた。6グループがアイデアを競い、グランプリには「ごろっと!ほっこり!スープカレー」が選ばれた。試作などを経て今冬から国内・国際線全路線で採用される。
HAKOSHOPは2008年から始まり、企業などと協力して生徒の発想を生かした商品開発を展開。昨年は「商業高校フードグランプリ2017」に五島軒と開発した「バターチキンカレー」を道・東北ブロック代表として出品し、大賞に次ぐ服部幸應審査員特別賞を受賞した。
同大会での活躍ぶりが目に留まり、同社にとって学校とは初となる共同開発が4月に開始。同社社員と生徒がテレビ電話サービスを利用しやり取りを重ねたほか、各グループがアイデアを出し合って1カ月間でメニューを開発し、発表プレゼンテーションを実施した。
プレゼンでは同社を利用する客層などを反映させ、機内で提供しやすく食べやすさなどの利便性のほか、道内や函館もアピールできる機内食案を各グループが発表。地場産食材のカボチャや牛乳、野菜などを生かしたスープカレーや四季を感じさせる弁当、プリンなどのスイーツなどが紹介され、審査員を務めた同社社員の目を引いていた。
審査員からは「色合いが綺麗」や「原価計算や販売価格まで想定され内容が濃い」となどの評価が挙がり、審査は白熱。グランプリのスープカレーは、北海道の定番グルメとしての認知度の高さが決め手となった。準グランプリには「イカナポリタンパイ」、急きょ創設された審査員特別賞には「かぼちゃと牛乳の2層プリン」が選ばれた。
同社商品開発部長の浜岡聡一さんは「お世辞じゃなく、どのプレゼンも素晴らしかった。出来上がるのが今から楽しみ」と評価。グランプリチームのリーダー、高橋亜里紗さん(17)は「容器などで苦労したが、優勝できてうれしい。まだ実感はないが冬が楽しみになった」と期待を寄せた。
今後は千葉県成田市の機内食サービスの「ティエフケー」の工場にグランプリチームの6人が出向いて今夏までに見学やメニューの最終確認などが行われ、12月から3カ月間同社の全路線で提供されるという。
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