市文化・スポーツ振興財団30周年 記念企画続々

update 2018/4/2 07:24


 公益財団法人函館市文化・スポーツ振興財団(佐々木茂理事長)は1989年4月の設立から30周年を迎えた。現在、函館市内の14施設の指定管理者を受託し、施設管理と各種事業の運営を担う。今年は創立30周年記念と銘打つさまざまな事業を計画し、市民が文化、スポーツに気軽に親しむ機会を提供する。

 同財団は、89年2月に財団法人として設立許可を受けた。同4月1日から市民会館(休館中)、市民体育館(2015年で廃止)、市民プール、旧函館区公会堂の4施設の管理を市から受託し、同年11月には北方民族資料・石川啄木資料館(現在の市北方民族資料館と市文学館)の管理を開始した。現在は市芸術ホールや函館アリーナ、千代台公園の各スポーツ施設などを管理。14年には公益財団法人の認可を受けている。

 今年は30周年とともに、市文学館が開館25周年、市芸術ホールが開館20周年の節目も重なる。記念事業では、芸術ホールで7月14日開催のバイオリン奏者の三浦文彰さんとピアニストの辻井伸行さんのデュオリサイタルがチケット完売間近の人気ぶり。リサイタルシリーズは2回開催で今年は「スペシャル」と銘打ち、1回目の10月29日は函館ゆかりのバイオリン奏者諏訪内晶子さんが10年ぶりに来函公演。12月22日にはピアニストの外山啓介さんを迎える。市文学館では今月8日から、企画展「啄木の短歌〜その変遷を辿る(たどる)」を開く。

 両施設以外でも、北洋資料館での30周年記念特別展、スポーツ関連では千代台公園トライアスロンフェスティバル開催などを予定。8月19日のざいだんフェスティバルには昨年に引き続き、函館出身の大道芸人、ギリヤーク尼ケ崎さん(87)が来函公演の実現に意欲を見せているという。

 また、設立時から毎月発行を続ける広報誌「ステップアップ」は管理施設の情報だけではなく、近隣市町のホール情報、ギャラリー情報などを提供。さまざまな人が執筆する各コラムも好評だ。創刊から350号となる5月号では30周年の記念特集を掲載予定だ。

 同財団は「細やかなサービスや、ハイクオリティーな催しの企画に一層磨きをかけて、職員が豊かな感性を持って業務に当たりたい。今後の10年、20年先もお客様目線を忘れずに運営していく」としている。


 市文化・スポーツ振興財団の担う役割について、佐々木茂理事長に話を聞いた。

 昨年は仙台フィルハーモニー管弦楽団の演奏会や、函館・盛岡啄木交流かるた大会を通じて、東北諸都市との文化交流も進めた。観光面では、JR東日本の豪華列車「トランスイート四季島」の乗客を北方民族資料館で案内している。観光やまちづくり、国際交流、福祉、教育といった他分野との接点を意識して活動をしている。

 財団の設立後、函館では各公演の鑑賞機会が増え、歌舞伎、ミュージカル、演劇、バレエ、舞踊、オーケストラといった市民の舞台芸術活動も盛んになった。こうした文化芸術活動の旗手を育ててきた。

 時代に合わせて、国や市の施策の方向性も変わってきている。障害の有無や年齢、経済的な状況にかかわらず、等しく文化、芸術の鑑賞、参加ができる環境整備が求められている。スポーツでも同様に、子どもたちが関わる機会や、ライフステージに応じて、障害者スポーツ、高齢者スポーツの推進が必要。函館市の施策とも合わせながら、各事業を展開してかなくてはならない。

提供 - 函館新聞社

その他の新着ニュース

前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです