七飯・道の駅開業まで1カ月 受け入れ準備着々
update 2018/2/22 22:40
【七飯】3月23日の道の駅「なないろ・ななえ」の開業まで1カ月となった。施設は昨年末に完成し、現在、運営する指定管理者「七飯町振興公社」は物販ブースの整備や飲食関連の調整など準備作業に追われている。買い物袋を道の駅オリジナルのデザインにした「おもてなし」の追求や道内初進出のクレープショップが飲食テナントに入るなど、町の新たなランドマークとして魅力づくりに磨きをかけている。
道の駅は峠下地区の国道5号沿いに位置し、延べ床面積は約990平方メートル。総事業費は約10億7000万円で、渡島、桧山管内では15駅目となる。
「西洋式農法発祥の地」として、特産品販売や地元食材を使った飲食提供などから食と歴史、文化の発信に力を入れる。直売コーナーには23農家が登録するほか、町内企業35社、町外約30社の土産品を集め、七飯、道南、青森県など地域ごとの特産を広く並べる。
これら物販購入時の買い物袋や飲食提供用の容器には、町木のアカマツや農器具などのイラスト、特産PRの説明文などを記載。紙袋にはスマートフォンなどで読み取り道の駅のホームページにアクセスできるQRコードも掲載し、石川智支配人は「もらって捨てるだけでなく、より七飯に興味を持ってもらう仕掛けづくりがしたかった」と話す。前職の経験を生かしてデザインを担当した地域おこし協力隊の中津歩弓さんは「協力隊になる前に観光で訪れた際、七飯には多くの魅力があると感じていて、道の駅を拠点とした観光を楽しんでもらえれば」と制作を振り返る。
常勤スタッフも4人全員が集まり、接客や円滑な運営に向けた準備を進める。七飯出身の細川真央さん(23)は「アパレル業で接客を務めていた経験を生かし、笑顔を心掛けてお客様と接したい」、石川支配人も「地元の花卉(かき)を使ったものづくりイベントなども考えており、今ある素材を生かしながら新しい文化を残したい。お客様目線で業務に当たり、満足してもらえる道の駅を目指す」と抱負を語る。
◇
飲食コーナーは道の駅直営部門と民間テナント2社が入り、民間部門はクレープ販売をフランチャイズで展開する「マテリアクレープ」と郷土料理のいももちを提供する「いももちや」の2店に決まった。マテリアクレープは生乳100%で作る生地やかわいらしい見た目などから高い人気を誇り、佐々木通子マネージャーは「地場の素材を生かしたオリジナルメニューを考え、北海道、道南の良さを広く売り出したい」と意気込む。いももちやは初出店の企業で、「いももち汁」やおにぎりなどの軽食を提供する予定。同社は「まずは地元の方々にご利用してもらえるお店にしたい。食育の観点から子どもたちへの体験行事などもできれば」としている。
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