土壌特性を学ぶ ワインアカデミーが開講

update 2020/9/8 07:25


 【北斗】渡島総合振興局は7日、道南でワイン事業を志す人材を育てるため、今年度の「道南ワインアカデミー」を北斗市内で開講した。昨年度より4人多い29人が受講。初回は座学や現地研修を通じ、ブドウ作りに欠かせない土壌の特性について学んだ。

 昨年度に続き2年目で、醸造用ブドウ栽培の新規参入者やワイナリー設立希望者を支援するのが狙い。今年度は一歩踏み込んで、具体的なイメージを持ち、本格的な事業化に向けた材料を学んでもらう。

 市農業振興センターで座学があり、北大大学院農学研究院講師の柏木淳一さん(土壌保全学)が、ブドウが正常に生育できる土壌環境をテーマに講義。「土壌条件がワインの風味を決定するのではない。ブドウ栽培の制限因子とならないような土づくりが必要」と強調。土壌断面を設け調査すると土色、土性、土壌構造、根の特徴が分かると解説した。函館市のワイナリー「農楽蔵」で栽培を担当する佐々木賢さんが、積算温度に基づいたブドウ品種を紹介した。

 その後、市内にある佐々木さんの農場に移動し、柏木さんが実際に畑を1メートルほど掘った穴に入り、断面を調査。柏木さんは「ブドウ作りには排水性が重要。排水改良を考えると、ブドウ園として好適な状態に持っていくことができる」とアドバイスした。

 大野農業高校は、20アールで「ナイヤガラ」「キャンベル」「バッファロー」を栽培。園芸課の中島綾子教諭(41)は「土壌断面を見て、一帯の土壌を勉強できて良かった。土づくりは基本なので、学校に戻って生徒たちに還元したい」と話した。

 次回は23日に函館で現地研修し、最終回の3回目は来年1〜2月にテイスティングとマーケーティングの講義を受ける予定。

提供 - 函館新聞社

その他の新着ニュース

前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです