大型連休本格化するも人まばら/新幹線や朝市閑散
update 2020/4/30 07:06
大型連休が本格化した29日、例年だと多くの帰省客や観光客でにぎわう新函館北斗駅や函館朝市も、今年は新型コロナウイルスによる外出や営業の自粛を受け、終日閑散とした様子だった。主な観光施設なども休業に入っており、この時期としてはこれまでに見たことがないほど静かな連休となっている。
〇…本来なら帰省客らで混雑するはずだった新函館北斗駅は、新幹線を降り立つ人を出迎える人たちの姿もなく、ひっそりとしていた。道新幹線の東京発はやぶさ1号が定刻の午前11時ごろに到着するも、降りる人はほんのわずかで、みな足早にホームを後にした。
埼玉県富士見市の看護師の男性(25)は、勤め先の関連施設があるせたな町へ向かう途中だといい、「公共機関を利用することに不安はあったが、仕事なのでしかたがない。新幹線の車内は人がほとんどおらず、がらんとしていた」と話していた。
JR北海道によると、新函館北斗―新青森間のこの日の同1号の予約者数は約50人(乗車率7%)で、同日としては最も多い便だった。この日の平均乗車率は4〜7%だったという。
函館を発着する空の便も羽田線の予約客数が22日時点で、各社とも約9割減となるなど、コロナ禍の影響が強く表れている。
〇…函館朝市は約150店が加盟する函館朝市協同組合連合会による営業の自粛要請初日を迎え、多くの店がシャッターを下ろしていた。活気にあふれていたはずの人気観光地は観光客らが歩く姿も見られない中、営業を続ける店がわずかにある程度。
同朝市で鮮魚販売などを行う「高田屋」の村本廣幸代表(67)は「客足はすっかり途絶えてしまったが、休業しようにも毎日の仕込みなどがあり店を閉められない。示された休業補償も満足できる内容では決してなく、国などにはしっかりとした補償の素早い実行を求めたい」と話していた。
営業の自粛要請は5月6日までを予定しているほか、えきに市場やどんぶり横丁、朝市ひろばも同日まで閉館することが決まっている。同朝市では店舗ごとにお得な商品を販売する応援セールなども企画しており、営業自粛終了後の来場を呼び掛けている。
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