「洋上聖火リレー」分かるクリアファイル発売 摩周丸で
update 2020/1/30 07:40
函館市青函連絡船記念館摩周丸(若松町)を運営するNPO法人語りつぐ青函連絡船の会は、1964年の東京五輪で、青函連絡船の「洋上聖火リレー」が行われた9月17日の運航実績表(ダイヤ)でクリアファイルを作成、販売し好評を得ている。また、連絡船などをモチーフにしたオリジナル缶バッチも同館などで販売し、人気商品となっている。
クリアファイルは、東京・六本木ヒルズ森タワーで昨年12月から3月22日まで開催中の特別展「天空ノ鉄道物語」の関係者から、64年の聖火リレーに関わるものを尋ねられ、同法人がデジタル化した運航実績表を紹介し、商品化が進められた。
国鉄は東京五輪に向け64年に東海道新幹線を開業させたが、青函連絡船でも「海の新幹線」といわれる近代化船「津軽丸型」を導入した。洋上聖火リレーは、札幌から継がれてきた聖火を函館のランナーが連絡船上で青森側の走者へ引き渡した。
その際の便は津軽丸による第106便。当日の団体輸送計画には同便で「聖火リレー団」、運航状況にも「オリンピック聖火輸送」と書かれている。定刻は午前8時10分発だが、50分遅れで出航。同11時ごろに船尾の遊歩甲板で聖火トーチが渡され、定刻の同11時50分に青森到着。乗船していた関係者、聖火リレーを取材した報道陣に50分の遅れを取り戻した津軽丸の高速化をPRした。クリアファイルからはそれらがすべて読み取れ、写真や解説も付いている。
缶バッチは約2年前から商品化が進められ、全48種を発売。連絡船のヘッドマークや歌うイルカなど愛らしいものや、かつて道内を走った特急列車など、好みのデザインを探して買い求める人が多いという。同法人の高橋摂事務局長は「東京五輪が近く、前回開催に関連する商品としてクリアファイルは都内でも売れていると聞いている。最近は缶バッジ自体も人気で、摩周丸売店では函館山をバックに出港する連絡船が人気」と話す。
クリアファイルはA3判で2つ折り式。1枚500円(税込み)。缶バッチは1個200円(同)で、ともに函館では摩周丸やJR函館駅2階いるか文庫で販売中。問い合わせは同館(0138・27・2500)へ。
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