19年函本管内110番3000件減、適切な利用呼び掛け
update 2020/1/11 07:27
【函館、七飯】2019年に道警函館方面本部で受理した110番通報は、前年比3067件減の2万9675件で、2年ぶりに減少した。ただ、通報の中には緊急対応が不要の内容も多く、管内の各署は1月10日の「110番」の日に合わせ、適切な利用を呼び掛ける啓発を行った。
通報の最多は、事故や違法駐車などの「交通関係」で約8500件。社会問題化しているあおり運転の通報が増えたという。泥酔者の対応やけんかによるものは約1400件、事件は約1200件。
前年から減少した要因に関し、同本部地域課は「おととしは胆振東部地震や大雪に見舞われて通報が相次いだが、昨年は道南で大きな災害が少なかった」と分析する。
一方、約9000件がいたずらや緊急性のない非有効の通報だった。通報の中には「道を教えてほしい」「免許の更新はいつか」といった緊急性のない内容も多く含まれる。
間違い電話の一つとして、札幌の市外局番「011」と押すところを、スマートフォンの操作に慣れず、110番してしまう例も少なからずあるという。同課の佐々木茂次席は「緊急性が低い場合は、最寄りの警察署に相談してほしい」とする。
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110番の正しい利用を促そうと、函館西署は10日、函館出身の講談師、田辺鶴瑛さんを一日警察署長に任命し、JR函館駅前交差点で街頭啓発を実施した。夜光反射材やティッシュなどを入れたグッズ100個を配布。田辺さんは、道行く市民らに「事件・事故は110番、要望・相談は専用ダイヤル#9110」と呼び掛けた。
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函館中央署は七飯町の大中山コモンで啓発イベントを開いた。北斗上磯中学校吹奏楽部や地元の七飯大中山中学校吹奏楽が新旧のヒット曲などで迫力のサウンドを披露。大中山保育所の園児19人が特殊詐欺防止の啓発ソング「ダマされない体操」を署員と一緒に実演した。
このほか、道警マスコット「ほくとくん」などとの記念撮影や制服試着体験、祖父母に特殊詐欺の注意喚起を呼び掛けるはがき作成体験もあり、母親と一緒に来場した大中山小2年の中村心咲さん(8)と弟の咲太ちゃん(6)は「はがきには、おじいちゃん宛てにオレオレ詐欺に気をつけてと書いた。制服の試着もできてうれしかった」と話していた。
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