卒業生に楽しい思い出を 市内で格安プラン続々

update 2020/3/19 07:36


 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、道南の学校で卒業式や学位記授与式が中止や縮小となる中、函館市内の貸衣装店や民泊事業者らは、卒業生に楽しい思い出を残してもらおうと、学生でも利用しやすい期間限定の格安プランを始めた。

 はこだて明治館(豊川町)2階の「函館和・洋モダン貸衣裳(いしょう)館」は、はかまや振袖などの貸し出しや着付けなどをセットにした従来のプラン(3万3000円)を一部縮小して1万2000円で提供している。

 衣装の貸し出し、着付け、メイク、ヘアセット、カメラマンによるベイエリア地区での撮影(約10枚、データで提供)のセット。卒業生以外も利用でき、店内にある430着の衣装であればドレスやタキシードなども選べる。通常のプランと比べて写真の提供枚数が3分の1程度になる。

 卒業式の衣装を同店で予約していた北斗市の小学生が、式が中止になってキャンセルするために来店した際、落ち込んでいる姿を見た同店の真柄周二代表が「せめて写真撮りだけでも」と格安のプランを提案したことがきっかけ。

 真柄代表は「1年前から予約をいただき、楽しそうに時間を掛けて衣装を選んでいる姿を見てきたので、キャンセルに来た時の悲しそうな顔は胸が痛くなった。卒業生の皆さんが当店のサービスで少しでも晴れやかな気持ちになってもらえたらうれしい」と話している。

 期間は4月中旬まで、3日前までに予約が必要。姉妹店の「はこだて衣装」(若松町、ハコビバ内)でも同様のプランを実施している。予約は同店(0138・40・5120)へ。

 元町の結婚式場「センティール・ラ・セゾン函館山」は、同式場の撮影スタッフが学校や公園などの卒業生が希望する場所に出張して撮影する3月末までのプランを打ち出した。

 料金は5500円(A4判写真1枚)で、通常の出張撮影の3分の1以下で受け付けている。卒業生以外でも利用可。同式場のフォトクリエイターの加藤隼人さんは「卒業式が中止や縮小する中で、自分たちにできることはないかと思って企画した。学生時代が最高に楽しかったと思い返せるような写真を残してもらいたい」と呼び掛けている。

 出張範囲は原則的に函館市、北斗市、七飯町で、ほかの地域は要相談。予約は同式場(0120・531・670)へ。

 西部地区で民泊事業を展開している「コルディス」(中道1)は、卒業旅行を断念した学生らに気軽に宿泊を楽しんでもらおうと、最大10人まで1室を1泊5500円で提供するプランを始めた。

 今月に予約を受けた市内の専門学生から、ウイルスの感染を懸念して札幌での卒業旅行を取りやめ、同社の民泊物件の宿泊に切り替えたことを聞き、同社の高田鮎子代表が「卒業旅行を断念した学生の皆さんに1日でもコロナを忘れて楽しんでもらいたい」と格安プランを企画した。

 所有する5軒のうち、宿泊者の人数や希望、空き状況などを踏まえて同社が部屋を指定する。卒業生以外にも家族や友人同士でも利用できるが、部屋で楽しんでいる様子の写真をSNSに投稿できる人に限る。同プランは4月23日まで。予約は高田代表(090・2057・8572)へ。

提供 - 函館新聞社

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