国内外の多彩な作品66点 「タグチ・アートコレクション」開幕

update 2019/9/10 06:48


 道立函館美術館の特別展「タグチ・アートコレクション 球体のパレット」と「ハコビ・コレクションの現代アート」が7日、同館で開幕した。特別展は11月10日まで。

 タグチ・アートコレクションは、実業家の田口弘さんが1991年ごろにキース・へリングの版画に魅せられたことをきっかけに、娘の美和さんと親子二代に渡り収集している現代美術のコレクション。現在は国内外の作家の作品約500点を収蔵している。

 特別展では同コレクションの中から絵画のほか立体、映像作品など国内外の多様な66点を展示。釧路で制作されたエゾシカの剥製をクリスタルの球体で覆った名和晃平さんの作品「PixCell−Deer#51」のほか、北海道出身、ゆかりの作家の作品、上川管内上川町出身のスキージャンプ選手・高梨沙羅さんをモチーフにした作品なども展示されている。

 田口美和さんは現代アートの楽しみ方として「ピカソもゴッホも当時はみな現代美術だった。今作家たちが気になっていることや時代の空気が映し出されているので、作品に答えを求めすぎず、ご自身なりの解釈で楽しんで」とあいさつ。今回の企画・展示などを担い、開会式後の特別観覧会で作品解説を務めたアート・オフィス・シオバラの塩原将志さんは「今回、多くの作品が撮影可能となっている。ぜひSNSなどで良いと思った作品はお友達にも紹介して」と呼び掛けた。

 10月19日、26日の午後2時からは、同館学芸員によるギャラリー・ツアーを実施。観覧料は一般900円、高大生600円、小中学生300円。休館日は毎週月曜と17日、24日、10月15日(16日、23日、10月14日、11月4日は開館する)。問い合わせは同館(0138・56・6311)へ。

提供 - 函館新聞社

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