九艘川公園再生へ始動 江差で「魅力化プロジェクト」

update 2019/9/3 06:32


 【江差】町中歌町の九艘川(くそうがわ)公園を町民とともにリノベーション(再生)する「魅力化プロジェクト」の第1回ワークショップが1日に開かれた。約20人が同公園を見て回り、運営方法へのアイデアを出し合った。

 同公園は現在は暗渠(あんきょ)となっている九艘川の流れに沿って1992年に整備。土蔵風トイレや石垣作りの階段、コンクリート製の滑り台などが設置され、当初は町民の憩いの場所として親しまれていた。しかし、上り坂沿いのロケーションのため利用者は次第に減少し、現在はトイレも閉鎖されている。

 町は町民からの意見を取り入れながら同公園を魅力的な場所によみがえらせようと、初めてワークショップを開催。函館YWCA幹事補で古民家利活用にも取り組む泉花奈さんをファシリテーター(進行役)、札幌国際大観光学部の池ノ上真一教授をアドバイザーに迎えた。

 この日は町保健センターで、全国における公園リノベーションの事例などについて学んだ後、参加者全員で同公園を訪問。「昔は(九艘川公園)に遊びに来たが、最近は足を運んだことがなかった」という人がほとんどで、雑草が生い茂り薄暗い様子の公園の様子に驚いていた。

 参加者は再び保健センターに戻り、同公園の改善方法などについて議論。「周りが高い塀で囲まれ、近寄り堅い」「土蔵風のトイレが入り口をふさぎ、公園の見通しが悪い」などのマイナス意見から、「坂から海が見えて気持ちがいい」「滑り台を活用したイベントを開けばにぎわうのでは」などの前向きなコメントも寄せられた。

 泉さんは「町民の皆さんが公園の活用法について積極的に意見交換してくれた。今後は実現可能なアイデアを練っていきたい」と話していた。

 町では今年度中に複数回のワークショップを開き、同公園の具体的なリノベーションへつなげていきたいとしている。

提供 - 函館新聞社

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