はこだて国際科学祭が開幕 食テーマに11回目
update 2019/8/18 06:38
楽しみながら科学と社会の関係を考える「はこだて国際科学祭」(サイエンス・サポート函館主催)が17日、五稜郭タワーアトリウムを主会場に始まった。11回目の今年は「『食』が育む、函館の未来。」をテーマに、講演会やワークショップなど多彩なプログラムを展開する。25日まで。
〇…サイエンス・サポート函館(美馬のゆり代表)は「北海道の食を豊かに!生産・流通・販売の挑戦」と題した講演会を開催。美馬代表が聞き手となり、コープさっぽろ(札幌)の大見英明理事長と山田農場(七飯町上軍川)の山田あゆみさんが講演した。
山田さんは夫の圭介さんとともに、ヤギの乳を使ったチーズを製造、販売している。無殺菌、餌は可能な限り地元のものを使う、土地由来の乳酸菌や酵母を利用するなど、チーズ作りのこだわりを伝え「チーズはミルクを殺菌し乳酸菌を添加すれば誰でもできるが、私たちは(土地の力を借りて生きるという)本来の農業を実践している」と話した。
大見理事長は、スペインのサンセバスチャンにある4年制の料理大学を紹介し「北海道を元気にするためには、食を科学などの視点から総合的に学ぶことができる大学が必要だ」との考えを示した。
〇…コープさっぽろ函館地区委員会(芹澤幹子委員長)は「食は科学だ!はじめの一歩」と題したワークショップを開き、子どもたちが色の変わるホットケーキ作りに挑戦した。
ブルーベリーに含まれる色素のアントシアニンが、酸性、中性、アルカリ性によって色が変わる性質を利用した料理実験。ホットケーキの粉にブルーベリージャムを混ぜ、ホットプレートで焼き上げると、粉に含まれた重曹の作用で生地は緑色に変色。さらに、レモン汁をかけるとピンク色になり、子どもたちは驚いた表情を見せていた。
盛岡市の小学4年生、安部百香さん(9)は「色が変わってびっくりした。料理も楽しかったので家でも作ってみたい」と話していた。
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