15歳女子2人が水難救助員に 72歳男性も資格取得
update 2019/8/9 07:29
3、4の両日に函館湯川漁港で開かれた「赤十字水上安全救助員II」の養成講座で、函館市地区水上安全法赤十字奉仕団(小山内稔委員長)に、新たに6人の合格者が加わった。このうち15歳の中高生女子2人が同団最年少で合格した一方、同団最高齢合格者となった72歳の男性もおり、小山内委員長は「世代を超えて海の安全を守ろうと活動してくれることは大きな喜び」と歓迎している。
最年少で取得したのは、函館西高1年の今野華さん(15)と函館巴中学校3年の片井瑚乃葉さん(15)。2016年に受講年齢が15歳以上に引き下げられて、同団では16歳の取得はあったが、今回で最年少記録を更新した。また、渡辺孝夫さんは72歳で取得。これまで60歳代の取得はあったが、70歳代は同団で初という。
同救助員は水難事故の未然防止と溺者の正しい救助や応急手当の方法を習得するもので、大きくいうとIはプールのみ、IIはそれ以外の海などでも監視員として活動できる。500メートル以上泳ぐことができるなど一定の泳力が求められ、かつ器具を使った溺者の救助や運搬方法など技術や知識を、IIを修了するには3度の講習を受講する必要があるという。
3人はいずれも水泳に心得があり、身近な人が有資格者だったことなどから取得を目指してきた。学科の勉強に加え、立ち泳ぎ、潜水、顔上げクロール、救助の際に溺者を抱えながら泳ぐ「逆あおり」という泳法などを習得した。今野さんと片井さんは「日焼けが大変だった。陽は体力も気力も奪うので試験前は体力維持に努めた」と振り返る。渡辺さんは「指導者が親切で、年の離れた人たちとの交流が支えになった」と話す。
今後は同団が行っている入舟町前浜海水浴場での監視活動に入る予定で、3人は「何かあった際は自分の安全も確保しながら最善の救助が出来るようにしておきたい」と意気込むとともに、利用者にはマナーを守って海を楽しんでほしいと呼び掛けている。
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