函館山で在来種のスズラン咲く

update 2019/5/29 07:00


 函館山の入江山付近でスズランが花を咲かせている。入江山観測所跡に向かう途上の斜面で数株を見ることができ、「君影草」の別名のようにひっそりと白い花を揺らしている。

 北海道の初夏を代表する草花で、札幌市や日高管内平取町など市町村の花として制定する道内自治体も多い。ありふれた植物だったが、明治時代に遺愛女学校の宣教師がスズランを愛でる楽しみを伝えたことが広まり、「百合採り」「リリー摘み」といった文化も生まれた。

 園芸用の品種が一般的に見られるようになったが、函館山のスズランは在来種。函館山花しるべな会の藤島斉代表によると、函館山でもスズランを見ることができる場所は限られているが、今年は株数は多めだという。藤島さんは「スズラン以外にも、今年は例年よりも多くの植物を見ることができている。スズランは1週間程度楽しめるのでは」と話している。

提供 - 函館新聞社

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