維新行列、今年も盛大に 節目の五稜郭祭

update 2019/5/20 07:00


 戊辰戦争終結150周年・第50回箱館五稜郭祭(協賛会主催)は最終日の19日、維新行列・音楽パレードが行われた。総勢850人が参加。歴史衣装に身を包んだ行進のほか、行啓通や五稜郭内では戦闘パフォーマンスも披露され、大勢の観衆が歴史絵巻を見届けた。

 パレードは今年もPLバトン北海道第三MBAを先頭に、市内中学校など7つの吹奏楽団体が千代台公園を出発。中島廉売通りからは、2隻の軍艦を先頭に、箱館奉行やアメリカ、ロシアなどの諸外国兵士らが行進を開始し、榎本武揚率いる旧幕府軍、明治新政府軍が続いた。18日に土方歳三コンテスト全国大会で優勝した三木崇史さん(33)=東京=、準優勝の佐々木育恵さん(28)=同=の2人も行列に参加。沿道の声援に手を振ったり刀を抜くパフォーマンスで楽しんでいた。

 行啓通では旧幕府軍、新政府軍ともに大砲の号砲とともに両軍入り乱れての戦闘となり、土方歳三が登場すると観客からひときわ大きな声援が飛び交った。五稜郭到着後は、ステージ上で開城セレモニーが行われ、降伏を受け入れた榎本から黒田清隆に「万国海律全書」が託された。

 宮城県岩沼市の医師宍戸洋さん(70)は、総勢5人で仙台藩ゆかりの「額兵隊」を応援しようと来函。「額兵隊万歳 宮城県人の誇り」と書かれた横断幕を持って応援した。同隊は星恂太郎が率いた洋式部隊で、仙台藩が新政府軍に降った後も榎本に従い箱館に渡った気骨のある部隊だ。

 宍戸さんは「東北でも戊辰戦争150年の催しがあったが、正史の中に箱館戦争がほとんど位置づけられておらず、返す返す残念。歴史は一つではなく、いろいろな立場で評価があってしかるべき。仙台藩の代表として額兵隊に正しい光を当ててもらいたい」と話していた。

提供 - 函館新聞社

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