五島軒が「北海道ボルシチ」をレトルトで商品化
update 2019/4/13 07:27
函館市末広町の老舗レストラン「五島軒」(若山直社長)は12日、同店の創業140周年とホクレン(札幌市)の創立100周年を記念し、両者が共同開発したレトルト商品「北海道ボルシチ」を発売した。道産食材にこだわった一品で、道内の同店系列店などで販売する。
ボルシチはロシアの伝統的な煮込み料理で、レッドビートを煮込んだ鮮やかな赤いスープが特徴。五島軒でもボルシチを提供しているが、国内産のレッドビートはほとんど流通しておらず、ロシア産を使用しているという。
「北海道ボルシチ」に使用するレッドビートは、ホクレンが新たな特産品を生み出そうと、昨年初めて江別市の農場で試験的に栽培したもの。昨年秋に約800キロを収穫しており、今年は規模を拡大して10トンの生産を目指す。
商品は北斗市の自社工場で製造。牛骨や丸鶏、香味野菜を6時間煮込んだブイヨンをベースに、道産のレッドビート、ジャガイモ、タマネギ、牛肉、トマトジュースを煮込み、「レッドビートのうま味を最大限に引き出し、コクのある深い味に仕上げた」(同社)。
180グラム入り、税別400円。初回は3000箱を製造し、今秋のレッドビートの収穫後に製造を再開する。若山社長は「レッドビートを北海道の新たな特産品として世界に広めていけるよう、五島軒としても力を入れていきたい」と話している。
五島軒は1879(明治12)年4月12日、ロシア料理店として開業。現在は道内外でレストランやスイーツ専門店など8店舗を展開。また、自社工場で製造した缶詰やレトルトのカレーは函館のギフトの定番となっている。
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