「令和」印鑑注文相次ぐ 病院や学校などから
update 2019/4/3 08:03
1日に新元号が「令和」と発表されたことを受け、函館市内のはんこ店でも早速、新元号が入ったゴム印の製作が始まった。「平成」と書かれた文書を修正する2本の線が入ったゴム印を中心に、企業などから注文が相次いでいる。
天山堂印判店(白鳥町、佐々木昭彦代表)は、1〜2カ月前ほど前からパソコンを使ってデザインを作成。発表後に型を作った。半生状のゴムに熱を加えて型に流し、完成したゴムは佐々木代表の手で切り分け、木製の台に張り付けていく。
サイズは2・5ミリ×5ミリから8ミリ×12ミリまで用意。領収証や銀行の手形などに使用される場合が多いといい、2日の時点で、病院や学校などから計200個ほどの注文が入っている。完成したゴム印は、3日から店頭に並べる予定。
佐々木代表は30年前の改元時も同様のゴム印を手掛けた。「前回は突然だったので注文が殺到し、徹夜を経験した」と振り返る。「今回は改元まで1カ月の猶予がある。落ち着いて作業ができるので、業者は助かる」と表情を緩めていた。
一方、印刷物は5月1日の改元が決まっていた影響で、昨年から元号表記だった伝票を西暦に変更して注文する企業も多かったといい、市内の印刷業者では受注の変化はみられないという。
アート印刷(本通4)の玉田正吾社長は「5月1日以降に在庫が切れてから『元号を入れてほしい』と注文があるのではないか」。龍文堂印刷(日乃出町)の斉藤慎経理部長は「元号絡みの仕事は特別聞こえてこない。(伝票など)在庫があるものは、訂正印を押して使用するのでは」と話している。
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