函商高佐々木さん、税理士試験の必修科目に合格
update 2018/12/21 07:32
函館商業高校(大庭隆校長)会計ビジネス科3年の佐々木美悠さん(17)がこのほど、税理士試験の難関必修科目「簿記論」に合格した。同校の生徒が現役でこの科目に合格するのは初の快挙で、佐々木さんは「正直とれると思ってなかったので驚いた。両親が自分より喜んでくれたのもうれしい」と笑顔で話している。
税理士試験は、会計学に属する簿記論と財務諸表論の2科目、税法に関する3科目を受験し、満点の6割以上の点数を取ると合格できる。佐々木さんは今回、科目受験として会計学の2つを受験した。
高校生が現役で同試験を受験するには、高校2年時の2月までに受験資格である「全経簿記検定上級」に合格する必要がある。佐々木さんは今年2月、同試験に見事一発合格し、8月7日に獨協大学(埼玉県)で行われた第68回税理士試験に挑戦した。過去には、2006年に同校の生徒1人が同試験に挑戦したが、合格には至らなかったという。
試験直前の5日からは、同校も参加する商業科の高校生を育てる高大連携プロジェクト「Haul―A(ホールエー)」が展開する群馬県高崎市での2泊3日の強化合宿に参加。佐々木さんは「全国から高校生が集まって、みんな自分が分からない問題をすらすらと解いていって不安だった」と振り返る。
大庭校長は「2年時に受験資格を取得するだけでもすごいのに、よくやってくれた。後輩たちも後に続いてほしい」と目を細める。
佐々木さんは、函館市内の会計センターに内定が決まっており、来年8月には今回合格には至らなかった財務諸表論の合格を目指す。同校の石塚和久教諭は「働きだすと、今よりも試験に集中する時間がなくなる。今後どうやって向き合っていくかが重要」と話す。佐々木さんは「就職後も継続して試験に向き合いたい。税理士への夢が自分に合っているものなのであれば、やり遂げたい」と意気込んでいる。
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